【医学古今】
火鍼治療法
漢方医学には「寒則熱之」という治療原則があります。つまり寒冷の病症に温熱の療法を施すという意味で、寒邪によって起こした疼痛性症状に火鍼で治療する方法です。火鍼療法は使う基材によってさらに「木火鍼法」、「艾火鍼法」、「金火鍼法」などに分けられます。
「木火鍼法」はまた「神鍼火」と言います。この方法は直径3センチ、長15センチほどの桃木の枝の一端を丸く削って鍼として使います。治療する時、ツボに5層の綿紙(和紙)を置き、丸く削った桃枝にゴマ油を付け火をつけて、桃枝が熱くなったら火を消してすぐツボを押さえます。
「艾火鍼法」はまた「雷火神鍼法」と言います。乳香、没薬、硫黄、烏頭、桃樹皮、麝香などの生薬の粉末をモグサの中に混ぜて、直径2センチほどの艾条を作ります。治療する時、ツボに10層の綿紙を置き、艾条に火をつけて、綿紙を置いているツボを押さえます。
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