【ほっこり池】生きる

 命短し、恋せよ乙女。朱き唇、あせぬ間に。

 黒澤明監督の『生きる』(1952)。もう69年前の映画であるとは、それ自体が驚きですが、そのタイトルの重みといい、描かれた人間模様といい、令和の私たちが見ても十分に心を打つ名作と言ってよいでしょう。

 名優・志村喬さん演じるのはワタナベという初老男。市役所の市民課長ですが、仕事への意欲を全く持てない、抜け殻のような人物です。その役所も、山積みの書類に判を押すだけの無気力状態。ある日、胃癌がみつかり、余命いくばくもないと知ってからのワタナベ課長は、一転して「仕事の鬼」となり、市民の要望である公園作りに最後の命を燃焼させます。

 命には限りがある。だからこそ今を生きる。夜中のブランコで一人歌いながら、笑って死ぬのも悪くないと、映画を見たときの感想を思い出しました。

(慧) 

関連記事
ひまし油は古くからさまざまな健康トラブルに使用されてきました。現代でも、自然療法士やホリスティックケアの専門家が、ひまし油パックを活用して免疫サポートや便秘解消、ストレス軽減など、多くの効果を得るためのサポートを行っています。
新たな研究で、子どもが使用するスキンケア製品がホルモンバランスを崩す化学物質を含む可能性が指摘されました。子どもの健康リスクを減らすため、製品選びのポイントをご紹介します。
ミラノといえば高級ブランドが思い浮かぶかもしれませんが、実はそれだけではありません。24時間で楽しめる歴史的な名所や自然、美術館など、さまざまな魅力が詰まった都市です。
アメリカで依然としてエリス変異株が主流である中、科学者たちは新たなCOVID-19変異株「ピロラ」(BA.2.86)に注目しています。ピロラは多くの変異を持ち、免疫回避の可能性が指摘されていますが、感染力は低い可能性もあります。現在のワクチンや治療法が効果を持つことが期待され、今後の監視が続けられます。
マディセン・ウィルコックスさんと夫のダリンさんは、胎児チャーリーが致命的な診断を受けた中で、信仰に基づいた選択をしました。彼らは困難な状況下でも妊娠を続けることを決意し、この経験が家族全体にとって大きな教訓と祝福をもたらしたと語っています。