(Isaac licious/Creative Commons)

【医学古今】 唐辛子に合わない体質

韓国料理、タイ料理、四川料理・・・最近は、唐辛子の効いたスパイシー・フードが大人気。しかし、体質を考慮して取らなければ、身体に問題を起こす事もあります。唐辛子は食欲増進の効果があり、料理も格段と美味しくなりますが、以下に述べる症状を持つ人は、唐辛子を控えた方がいいでしょう。

 腎臓病の患者

 唐辛子に含まれるカプサイシンは腎臓から排泄されるので、腎臓病の人は腎臓機能をさらに低下させる可能性があります。

 胆嚢炎、胆石症、膵臓炎の患者

 唐辛子は胃粘膜を刺激し、胃酸の分泌を増加する効果があります。胃酸が多くなると、胆嚢の収縮を促進し、胆道括約筋の痙攣を誘発する恐れがあり、胆絞痛、胆嚢炎、膵臓炎を悪化させてしまうことがあります。

 心臓病の患者

 唐辛子は心拍を増加する効果があり、たくさん食べると心臓に負担がかかります。心臓病を悪化させ、心不全を引き起こす可能性があります。

 の患者

 唐辛子は肛門周辺部静脈の拡張、組織水腫を増強する傾向があるため、痔を悪化させる可能性があります。また、唐辛子は便秘を促すので、痔を悪化させることがあります。

 流行性結膜炎、角膜炎の患者

 唐辛子は温熱の性質を持つ食品であり、炎症性の疾患を悪化させることがあります。

 妊産婦

 妊産婦が唐辛子を食べると、吹き出物や口内炎、便秘を起こすことがあります。更に授乳している場合は、乳児にも悪い影響を与える可能性があります。

 甲状腺機能亢進症の患者

 唐辛子は心拍を増加し、発汗作用があります。このため、甲状腺機能亢進症の症状を悪化させることがあります。

(翻訳編集・恵方)

関連記事
ハチミツとヨーグルトの組み合わせが、腸内環境に与える相乗効果が注目されています。最近の研究では、ハチミツがプロバイオティクスの効果を高め、腸内細菌の生存をサポートすることが明らかになりました。
じゃがいもが持つ栄養価と健康効果に注目し、ダイエットや便秘解消、胃腸のサポートに役立つ理由を探るとともに、簡単でヘルシーなレシピを紹介。毎日の食卓に健康的な一品を加えてみませんか?
植物由来だからといって、すべてが健康に良いとは限らないことをご存じですか?最新の研究では、超加工植物性食品が心血管疾患のリスクを高める可能性があることが明らかになりました。詳しくはこちらで解説します。
地中海式ダイエットに代わる新たな選択肢として注目される「アトランティックダイエット」。赤身肉を含むこの食事法は、心臓病やがんのリスク低減、メタボリックシンドロームの予防に効果が期待されています。
ジューシーな赤い種がたっぷりのザクロは、旬のフルーツであり、多くの健康上の利点があると研究によって明らかにされました。