11月、リトアニア国防長官との会談に臨むクリストファー・ミラー国防長官代行(Alex Wong/Getty Images)

トランプ政権、国防省委員会メンバー9人を罷免 人員整理続く

米トランプ政権による国防総省の人員整理が続いている。同省外部専門家による諮問機関 「国防ビジネス委員会」 の委員9人を交代したことがわかった。

米国防長官代理クリストファー・ミラー(Christopher Miller)氏が4日の声明で、国防ビジネス委員会マイケル・バイヤー(Michael Bayer)会長を含む9人の更迭を明らかにした。

11月26日、同省が国防政策委員会の人事改革を行ったばかり。ヘンリー・キッシンジャー(Henry Kissinger)元国務長官、マデレーン・オルブライト(Madeleine Albright)元国務長官、ゲイリー・ラフヘッド(Gary Roughead)元海軍作戦部長など、著名な委員数人が解任された。

声明によると、新メンバーとして、トランプ選挙陣営の元責任者コリー・レバンドフスキー(Corey Lewandowski)氏と共和党の保守運動家デイビッド・ボッシ(David Bossie)氏、ベテラン軍人で軍事評論家コリー・ミルズ(Cory Mills)氏などが任命された。

ミラー氏は声明で、新たに任命された委員が今後、数年間にわたり同省のビジネス業務に貢献すると期待し、「それぞれの分野で実績があり、国防総省や国全体のためにリーダーシップを発揮してきた」とした。

2020年米大統領選挙でトランプ大統領陣営による不正選挙の追及がスタートして以来、同政権は国防総省の人員入れ替えを頻繁に行ってきた。トランプ大統領は11月9日、国防長官のマーク・エスパー(Mark Esper)氏を解任し、国家テロ対策センター所長で元大統領特別補佐官のクリストファー・ミラー氏の代行を発表した。

11月17日には、選挙のセキュリティ最高責任者クリス・クレブス(Chris Krebs)氏を解任した。サイバーセキュリティ・インフラストラクチャセキュリティ庁(CISA)代表であるクレブス氏は「いかなる投票システムにも、票の削除あるいは紛失、改変などで選挙が侵害された証拠はない」と報告していた。トランプ氏はCISAの声明は「不正確」であるとコメントしていた。

11月19日、国防長官代理ミラー氏は声明で、すべての米軍特殊作戦部隊と特殊情報機関に自身への報告義務を課した。「軍事の引き継ぎと軍事活動はリスク、未知の挑戦とチャンスを伴う」ためだと説明した。

(翻訳編集・佐渡道世)

関連記事
2023年5月25日に掲載した記事を再掲載 若者を中心に検挙者数が急増する「大麻」(マリファナ)。近日、カナダ […]
中国共産党が7月に反スパイ法を改正し、邦人の拘束が相次ぐなか、外務省が発表する渡航危険レベルは「ゼロ」のままだ。外交関係者は邦人の安全をどのように見ているのか。長年中国に携わってきたベテランの元外交官から話を伺った。
日中戦争の勝利は中華民国の歴史的功績であるが、これは連合国の支援を受けた辛勝であった。中華民国は単独で日本に勝利したのではなく、第二次世界大戦における連合国の一員として戦ったのである。このため、ソ連は中国で大きな利益を得、中共を支援して成長させた。これが1949年の中共建国の基礎となった。
香港では「国家安全法」を導入したことで、国際金融センターとしての地位は急速に他の都市に取って代わられつつある。一方、1980年代に「アジアの金融センター」の名声を得た日本は、現在の状況を「アジアの金融センター」の地位を取り戻す好機と捉えている。
米空母、台湾防衛態勢に 1月29日、沖縄周辺海域で日米共同訓練が挙行された。日本からはヘリコプター空母いせが参 […]