中国国内の専門家は、当局の内循環政策について、所得格差による個人消費の低迷が大きな障害だと指摘した(Linh Pham/Getty Images)

中国の「内循環」政策、専門家「所得格差と個人消費低迷が主要課題」

中国指導部は今年5月、米国などとの経済的デカップリング(切り離し)を意識し、国内経済(内循環)を柱にする新発展モデルを提起した。しかし、中国の専門家はこのほど、中国の個人消費(対国内総生産比)が低迷しており、月収2000元(約3万1591円)以下の国民は、人口の約半分にあたる7億1000万人いると指摘し、「内循環」の実現は難しいとの見方を示した。

習近平国家主席は5月半ば、党中央政治局常務委員の会議で、「国内と国際の双循環相互促進の新発展パターンを形成していく」と初めて述べた。習氏は、産業サプライチェーンの安定性と競争力を高めることを指示した。

習近平氏は5月下旬、全国人民政治協商会議の経済界メンバーらと会談した際にも、「国内の大循環を主体とし、国内と国際の双循環相互促進の新発展パターンを次第に形成していく」と発言した。また7月の党中央政治局会議でも、同様の方針を繰り返した。これ以降、中国国内メディアは、「内循環」について頻繁に取り上げた。

▶ 続きを読む
関連記事
2026年CCTV春晩でロボット企業が集中登場、ロボットの射撃AI動画も拡散。専門家は中共の兵器化・軍民融合戦略を指摘し、軍需偏重で民生圧迫の経済構造危機を分析
中国共産党中央軍事委員会の権力交代をめぐり、旧正月前後にかけて例年とは異なった雰囲気を見せている。複数の情報筋が明らかにしたところによると、今年の旧正月期間中、軍内の各級将官の多くが帰省を見送り、北京に滞在する将官らも外出を控えるなど、全体として慎重な動きが目立ったという
中国広西で、68歳の男性と知的障害のある女性の間に9人の子供がいるとする動画が公開され、生活実態や身元を巡りネット上で議論が広がった。現在、関連する動画や投稿は中国のインターネット上から削除されている
軍副主席・張又侠の拘束説が流れる中、習近平の姉・斉橋橋ら家族にも「外出禁止令」が出たとの衝撃情報が浮上
中国当局は3年連続で成長目標達成を強調するが、不動産不況や企業収益の悪化、地方政府の目標引き下げといった現実は、その数字と噛み合わない。筆者は整い過ぎた統計の数字よりも、企業や地方の現場から聞こえてくる悲鳴のほうが、いまの中国経済の実態を雄弁に示していると思う