米司法省、NASAの中国人研究者を詐欺罪で起訴 千人計画に参加
米司法省は8月24日、米航空宇宙局(NASA)で研究を担っていた米テキサスA&M大学の教授、成正東(Cheng Zhengdong・音訳、53)氏を虚偽申告や電信送金詐欺の刑事事件の容疑で起訴したと発表した。成被告は米国連邦政府から資金提供を受けながら、中国官製の高度人材獲得プログラム・千人計画に参加し、中国の国有研究機関のために仕事をしていたとして罪に問われている。
成被告は中国系アメリカ人で、2004年にテキサスA&M大学に採用され、NASAのための研究プロジェクトチームを率いていた。成被告はNASAの宇宙研究資金として約75万ドルを受領していた。
起訴状によると、成被告は中国の広東工業大学および少なくとも1社の中国国営企業との提携関係を意図的に隠した。成被告はNASAおよびテキサスA&M大からの資金提供を受ける条件として、中国企業や中国の大学プロジェクトに参加したり協力しないことを約束していた。
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