2020年6月14日、北京の広安スポーツセンターでPCR検査を受けるために列を作る新発地市場を訪れた人やその近くに住んでいる人たち(NOEL CELIS/AFP via Getty Images)

北京で週末、72人の感染が確認 サーモンが媒介?スーパーから消える

北京市は6月13、14日、計72人の中共ウイルス(新型コロナウイルス)の感染者を新たに確認したと発表した。遼寧省や河北省でも北京関連の感染者が確認されており、流行拡大の懸念が強まっている。一方、北京市の保健当局は今回のウイルスが、「ヨーロッパから来た」と発表した。

中国政府によると、北京では13、14日にそれぞれ36人の発症を確認した。また遼寧省で2人、河北省で3人、四川省で1人の感染を確認した。いずれも北京市で発症した人物の濃密接触者だった。

北京市は感染者の多くが勤務している「新発地卸売市場」や付近の団地を封鎖し、武装警察官を派遣し出入り口の警備に当たらせた。政府は市場を訪れたことのある人に対して、PCR検査を受けるよう呼びかけた。検査指定場所は検査待ちの市民で行列ができたという。感染者に接触したことのある人は外出しないよう求めている。

また、感染者が見つかった遼寧省や四川省、そして北京周辺の天津市、河北省など10の省市政府は、市民に上京を控えるよう呼びかけている。

北京市疾病予防コントロールセンターは14日の記者会見でウイルス株を分析したところ「ヨーロッパから来た」と発表した。具体的な経路は分かっていない。中国当局はこれまでも1月に武漢で発生したウイルスが欧米から来たと宣伝していた。

一方、市場のサーモン切り分け用のまな板からウイルスを検出したとして、市内のスーパーは一斉にサーモンを売り場から取り下げた。

中国メディア、財新の取材に応じた病毒学専門家は、まな板からウイルスを検出したとしても、サーモンが感染し、ウイルスを広げた証拠にはならないと述べた。

香港大學の病毒学専門家の金冬雁教授は「中国新聞週刊」に対して、魚がウイルス伝播の媒介になる可能性は非常に低いと述べた。

(翻訳編集・李沐恩)

 

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