インドネシア・バリ島の子供たち(大紀元)
【ショート・エッセイ】

優れる宝 子にしかめやも

万葉の歌人・山上憶良(やまのうえのおくら)は、官人としては地方官どまりで特に出世したわけではない。ただ憶良という人物がもつ温かみに、後世の私たちは大きな魅力を感じているようだ。

 下級職の記録係であり、すでに40歳過ぎの若くはない憶良は、大宝2年(702年)の第七次遣唐使の一員として唐土に渡った。唐のすぐれた学問や文化を吸収し、2年後に無事帰国しているのだが、当時の危険な航海を想像すれば、無事に帰国した憶良の運の強さに私たちはもっと驚いてよい。

 しかし、唐帰りで箔をつけた青年官僚とは異なり、憶良はいたって淡白であった。おそらく、出世昇進という官僚世界のリアリズムの中に身を置くことは憶良の本意ではなく、その血肉に溶け込んだ儒教や仏教の倫理観からほとばしる歌のほうにこそ自身の本当の姿が投影できたからではないか。

▶ 続きを読む
関連記事
住まいをコンパクトにすることは、単なる節約ではなく、心と暮らしを整える第一歩。退職後をより自由に、快適に過ごすヒントを紹介します。
苦い食べ物は苦手ですか? 実は消化や肝臓の働きを支える一方、控えたほうがよい人もいます。
最近、肩が動かしにくいと感じませんか? 壁やテーブルを使った簡単エクササイズで可動域をやさしく整えます。
春が訪れ、米オレゴン州の動物園で暮らす2頭のクロクマの子どもが、冬眠から目覚めました。目覚めてまず向かったのは、水浴び用の大きな桶でした。
浴室のカビやキッチンの油汚れは、日々のひと工夫で防げます。重曹や柑橘の皮を使った自然な掃除法も紹介します。