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寝不足がもたらす悪影響とは

あなたはしっかり睡眠を取っていますか? 電車に乗ると、寝てしまいます。座ると、眠くなります。本を開くと、睡魔に襲われます。これらはすべて「寝不足」がもたらした結果です。

集中力の大敵

現代睡眠医学でいう睡眠障害とは、不眠のみを指すのではなく、目覚めている状態で大脳の働きが低下し、正常な生活に影響を与えていれば、これも睡眠障害と言えます。

寝不足は記憶や思考などの認知機能をひどく損ない、特に集中力に深刻なダメージを与えます。注意力や集中力がなければ、物事を覚えられず、学習力と記憶力も自ずと低下してしまいます。

ワーキングメモリー」を活用できない

アメリカのカリフォルニア大学サンディエゴ校のション・ドロモンド(Sean Drummond)教授は、1日だけ徹夜するグループと4日間連続して1日4時間しか睡眠を取らないグループに対して、視覚ワーキングメモリー(working memory)を比較しました。ワーキングメモリ(working memory)」とは、何かに対して集中して行う時の記憶力を指します。

まず、難易度を3つのレベルに分け、複雑に混ぜ合わせた彩りの長方形と正方形の画面が用意されました。レベル1は長方形と正方形の数と色数が少なく、レベルが上がるにつれて、複雑さを増し難しくなります。それぞれを順番に両グループに見せます。被験者は千分の1秒の割合で表示されて瞬間的に消される画面に対して、正方形だけを見るように指示されました。

すると、1日だけ徹夜したグループはすべてのレベルの問題において、成績は良くなかったのに対して、4日間連続して1日4時間しか睡眠を取っていない被験者らはすべてのレベルにおける成績は低下していない結果でした。しかし、レベル2において、徹夜グループより4時間しか睡眠を取っていないグループの成績が低いことがわかりました。研究チームは、レベル1の簡単な内容は寝不足な人にとって難しくないが、難度の高い問題になるとすべての注意力を一点に集中しなければならないので、しっかり睡眠を取っていない人には難しいと分析されています。

今回の試験で、難易度が中くらいの問題の解答に対して、寝不足がマイナス作用を働いたことが確認され、日常生活への影響が大きいことがわかりました。徹夜する人は翌日ぐっすり寝ます。けれども、毎日4時間しか睡眠を取っていない人がわりあいと多いかもしれません。

寝不足は大脳の機能を低下させ、ワーキングメモリーに悪影響を与え、注意力が散漫になるので、十分な睡眠を取った方が集中力を維持することができて、仕事がはかどると医師はコメントしています。

(翻訳編集・ようけつ)

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