【紀元曙光】2020年3月7日

マスク、ティッシュ、トイレットペーパー、一時的にせよ店頭から消えたため空になった商品棚。しかし、それを見て、過剰な不安をつのらせてはならない。

▼日本が今、非常時であることは間違いない。ところが、見えないウイルスの恐怖を、なぜか必要もないところに可視化して、その物がなければ死ぬかのように思い詰めてしまうのは、すでに冷静さを失った証拠でもある。

▼そんな中、白血病で療養中の水泳選手・池江璃花子さんが、さわやかな春風を吹かせてくれた。中共ウイルスの感染拡大が影響して、献血協力者が減少している現状を心配し、広く献血を呼びかけるメッセージをツイッターに上げたのだ。

▼「1人でも多くの命を救えるよう、私からのお願いです」。どこでウイルス感染者に接触するか分からない昨今、街角の献血コーナーに寄る人は激減したらしい。そんな時だからこそ、池江さんの言葉は、献血への呼びかけだけでなく、私たちに大きな「気づき」を与えてくれたのではないか。

▼ウイルスに感染しない努力は、それぞれが自覚して実行すべきだろう。ただ、そればかりでなく、何が本当に必要とされているか、忘れて置き去りにしていることは何かなど、広く多角的に考えなければならないのではないか。

▼もう一つ。東京五輪への出場は見合わせるものの、その次のパリ五輪を目指している池江選手からメッセージが届くこと自体、多くの人にとって嬉しいはずだ。それは偏に、池江さんの好ましい人柄による。省みて、自身は好ましい人であるか。非常時においては、それも忘れてはならない。

関連記事
現代人に潜む健康リスク「口呼吸」。睡眠や集中力に悪影響を及ぼす可能性があり、改善することで多くの健康効果が得られます。簡単にできる鼻呼吸への切り替え方法もご紹介。
ジーンズ選びのポイントを徹底解説!耐久性、デザイン、生地の組成など、長持ちするジーンズを選ぶためのガイドをお届けします。
タンパク質が高齢者の健康に重要な理由とは?骨や筋肉を守るための摂取方法と、おすすめの食材を解説します。
新しいCOVID-19の変異株「エリス」は、アメリカで主流株となり、感染が広がっていますが、症状は以前のオミクロン株と似ており、公衆衛生へのリスクは低いとされています。また、エリスに加え、新たな変異株BA.2.86も追跡中です。現行のワクチンがエリスやその他の変異株に効果を発揮するかが注目されています。
朝の太陽光で視力を守ろう!専門家が教える、目の健康を維持するための簡単な習慣と効果的なトレーニング方法をご紹介。