ベルギーのブリュッセルにある北大西洋条約機構(NATO)本部(GEORGES GOBET/AFP via Getty Images)

ベルギーに中国スパイ暗躍、ブリュッセル足掛かりに欧米を狙う

英ロンドンで12月3日と4日、北大西洋条約機構(NATO)首脳会議が開催される。欧州の外交政策研究機関は、NATOの本部や欧州連合(EU)などの主要機関が多く集まっているベルギーの首都ブリュッセルが、中国スパイの主要活動拠点だと指摘した。同国と欧州連合は、中国の諜報活動に警戒を強めている。フィリピン有力紙「Business Mirror(ビジネス・ミラー)」が12月1日報じた。

昨年10月、ベルギー政府は、欧米の航空業界の重要技術情報を盗もうとした中国人工作員の男の身柄を米国に引き渡した。米司法部は、男の逮捕・起訴にベルギー政府から「多大な協力を得た」とした。逮捕されたのは中国国家安全部の下部機関、江蘇省国家安全庁の職員のシュイ・ヤンジュン(Xu Yanjun)被告。米ゼネラル・エレクトリック(GE)傘下子会社、GEアビエーション(GE Aviation)などの機密情報を不正に入手しようとした。ベルギーで協力者と会った後、拘束された。

ベルギーの情報機関当局、国家安全保障局( Veiligheid van de Staat – Sûreté de l’Etat , VSSE)は、国際機関の本部が多く集まっているベルギーはスパイの主要拠点で、国内にいるスパイの人数は冷戦時と同じだとの認識を示した。中国当局のスパイは、各国の外交官や議員と軍関係者が集まる首都のブリュッセルで暗躍している。

▶ 続きを読む
関連記事
欧州連合は9月13日に中国製EVの不当な補助金について調査を開始した。のEUは、中共の不公平な競争に対して、米国と同様に、中国製品に関税を課すようになっていると述べた。
欧州委員会のティエリー・ブルトン委員がツイッター本社を訪れ、8月に施行される欧州連合(EU)の検閲推進法案「デジタルサービス法(DSA)」への対応の進捗状況を確認した。
米誌「ニューズウィーク」最新号によると、中国国営企業は欧州連合(EU)の14の港を含めて、世界各地で約100の […]
欧州連合(EU)の外交を所管する対外行動庁(EEAS)は4日、ウクライナ問題で中立的な立場を強調する中国政府は […]
[ブリュッセル 28日 ロイター] – 欧州連合(EU)欧州委員会は28日、財政枠組みに関する意見 […]