誰がこんなことを! 槍の刺さったウミガメ
体重約70キロの「スプリンター」と名付けられた絶滅危惧種のアオウミガメは、キーラーゴ沖カリストフォート・リーフで、罠にかかった状態で発見。報告によると、当時スプリンターの首には、約90センチもの槍が突き刺さっていた。
その後、スプリンターはフロリダにある亀専門の病院に運ばれ、緊急手術を受けた。獣医ダグ・メイダーさんの手により、槍は無事に除去された。さらに病院側は「アオウミガメのスプリンターが槍で襲われました。こんな恐ろしい行為をする人間がいるなんて言葉もありません」と亀の悲痛な姿をフェイスブックに公開し、動物愛護を唱えた。フロリダでは1973年からウミガメ保護法が適用され、傷つけたり、巣に害を与えることが法律で禁止されている。
病院のマネージャーであるベーテ・ツィルーケルバーさんによると、これは事故ではなく、故意的に刺されたものだという。実際に、スプリンターの腹甲部分には怪我があり、犯人は彼女を下から槍で攻撃しようとした可能性が高い。
カメ専門病院によると、その後スプリンターは順調に回復に向かっており、術後1日しか経過していないにも関わらず、気持ちよさそうに泳いでいる姿がフェイスブックで公開されている。また、完治した頃合いに海に戻すことも検討されている。
さらに病院側は犯人捜索にも積極的で、院長のリッチー・モレッティさんは犯人逮捕につながる有益な情報を提供した人物には、五千ドルの賞金を渡すと声明も出している。実はこれ以前にも亀が殺された事件があったからだ。
今年6月、フロリダにあるビスケーン国立公園で亀の頭部が槍で突き刺され死んでいるのが確認されている。ビスケーン国立公園海洋パトロール担当官は犯人逮捕を呼びかけ、今もフェイスブックで情報を集めている。
フェイスブックではこの痛ましい事件に対し「犯人の残虐性が伺えます。動物にひどい仕打ちをしたこの人物が、法律で与えられるすべての処罰を課せられることを切に望んでいます」と怒りをあらわにした。
一刻も早く犯人が逮捕され、亀たちに安らかな居場所が戻るよう祈るばかりだ。
(大紀元日本ウェブ編集部)