アメリカ海軍は、中国の弱点を利用して打撃を与えている。これはボクシングで言えばボディブローの連続。直ぐには倒せなくても相手の体力を消耗させる作戦。つまりアメリカ海軍は、既に中国を追い詰めている(Sean M. Castellano/U.S. Navy via Getty Images)
上岡龍次コラム

「航行の自由作戦」 中国を消耗させる米軍のボディブロー

南シナ海でアメリカ海軍による「航行の自由作戦」が行なわれている。28日にも米海軍のミサイル駆逐艦「ウェイン・E・マイヤー」が、中国が領有権を主張する南シナ海の海域を航行した。中国は国家主権の侵害だとアメリカを批判。南シナ海は海上交通路に位置しており、中国の人工島がアメリカの安全保障を脅かす。だからアメリカは海軍を用いて中国の人工島を否定する作戦を継続している。

海軍戦略は艦隊と基地ネットワーク。海洋戦略の中身は目的・手段・方法 。一つでも欠落すれば戦略は成立しない。中国が南シナ海に人工島を建設した理由は、中国の戦略でアメリカの戦略に対抗するためだ。

海軍戦略=艦隊+基地ネットワーク

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