幼い息子をプールで亡くした母、その危険性を警告

小さな子どもを持つ親は、特に交通事故や感染症、近年では学校での乱射など、子どもの身の安全について心配するものです。これらは確かに主な危険事項ですが、米国疾病管理センター(CDC)によると5歳未満の子どもの主要死因の一つは溺死で、これは忘れられがちです。

更に衝撃的なのは、溺死した大多数の幼い子どもはプール付近にいたわけではないということです。水上安全専門家のマリオ・ヴィットン(Mario Vittone)は、溺死は30~60秒のわずかな間に起こる可能性があり、水辺でほんの少し子どもを見失うことですら致命的なことになりうると述べています。

夏の間、溺死者の数は急増します。もしプールや湖、海に行く場合は、どうすれば溺れずにすむのか熟知しておく必要があります。

そもそも、なぜ多くの幼い子どもが溺死してしまうのでしょうか?米国の子育て情報サイト『Scary Mommy』でニコル・ヒューズ(Nicole Hughes)さんがシェアしたように、溺死は遊泳中に起こるとは限りません。彼女が3歳の息子レビ(Levi)を亡くした時も遊泳中の事故ではありませんでした。

「水上の安全はしっかり考慮していました。息子の最後の日の写真を見てもライフジャケットを着用しています。しかし、父親と凧揚げ中でも椅子に座ってお菓子を食べていても、ライフジャケットは必要なのです。」

Illustration – Unsplash ,Randy Fath

ヒューズさんや大多数の両親は、遊泳後に何かが起こりうるかという点を忘れがちです。「遊泳中以外の危険性をなぜ知らなかったのか。1分にも満たないあっという間でした…」と彼女は述べています。

ヒューズさんの場合、ことが起こったのは家族で食事を終えた直後でした。お菓子を息子に分け与え、彼が遊んでいた携帯電話を取り上げました。「夕食の片付け中に、どうやってレビが私たちの元を離れたのか、何が彼を一人外へと誘ったのかはわかりません。私がプールの深い場所でうつぶせになっている息子を見つけたんです」

「溺れる時は飛沫が上がったり助けを求めたりすることはなく、静かであっと言う間の出来事なのです」と彼女は強調します。

息子を失ってから、ヒューズさんは幼い子どもを持つ親に水関連の死亡事故の危険性を伝える活動に取り組んでいます。「溺死は新生児の寝返りやワクチン接種、車のベビーシートなどと同レベルの注意が必要です。溺れると致命的ですが、防ぐことも可能なのです」

ヒューズさんは、他の両親が同じ悲劇を繰り返さないよう「レビの遺産」というキャンペーンを立ち上げました。そのサイトでは、泳ぐ機会が多いこの時期に、水の事故を防ぐために親がすべき4つの主な対策をまとめています。

1) 水泳教室

伝説的な泳ぎ手でオリンピックメダリストでもあるロウディ・ゲインズ(Rowdy Gaines)氏は、泳ぎの習得は歩き方を覚えるくらい重要で、「溺れるのを防ぐ手立てはいたって単純だ。レビ君は水泳を習っておらず、両親は悔やんでも悔やみきれないだろう」と語っています。

Illustration – Pixabay ,McStone

2) 監視係

子どもが水のそばにいるときは、たとえ庭の池であっても、泳げる年上の人が常に注視しておく必要があります。多くの子どもが浴槽で溺れるため、ヒューズさんは屋内であっても油断は禁物だと強調します。

Illustration – Pixabay , mario0107

3) 柵の設置

プールや浴槽の周囲に物理的なフェンスの設置が不可欠です。四方全てをカバーでき、自動で閉まって錠がかかるタイプのものが必要だとヒューズさんは指摘しています。

4) ライフジャケット

監視下における水泳教室などの際は、子どもに脅威を体感させるために浮き具をつけないことも重要ですが、開けた場所で泳ぐ場合は、誰でも常時ライフジャケットを着用すべきだとヒューズさんは述べています。

上記の項目には時間と労力、そしてお金もかかります。しかし、我が子を失った母が人々に警告するように、子どもの命にはかえられません。

(大紀元日本ウェブ編集部)

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