【子どもに聞かせたい昔話】ネズミに食われた鉄の天秤
昔々、ある村にジャナルダンという名前の裕福な商人が住んでいました。あるとき大雨が降り、村の近くを流れる川があふれて洪水が起こりました。村全体が水につかり、畑も家も仕事場も被害を受け、たくさんの人々や家畜が死んでしまいました。
この洪水のために大損をしたジャナルダンは、運試しに村を出て一からやり直そう、よその土地で大儲けをしてから村に戻ってまた新しく商売を始めようと考えました。家財を売り払って借金の支払いをすませると、ジャナルダンのもとに残ったのは先祖代々伝わってきた鉄の天秤だけになりました。その天秤はとても重いので旅に持っていけそうにもありません。
ジャナルダンは友達のジャナクにお別れを言いに行き、しばらく天秤を預かってくれないかと頼みました。ジャナクは「お前さんが戻るまで大事にしまっておくから心配いらないよ」と快く引き受けてくれました。ジャナルダンはジャナクの親切に感謝して天秤を預けると、新しい人生に向かって旅立ちました。
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