在米中国人物理学者が急死 華為CFO逮捕との関連訝る声も
量子スピンホール効果などで知られる中国系米国籍物理学者で、スタンフォード大学の張首晟(Shoucheng Zhang)教授(55)は12月1日に、米で亡くなったことが分かった。張教授は、米投資会社ダンファー・キャピタル(Danhua Capital)の創業者で、2009年中国当局のハイレベル人材召集計画「千人計画」に選ばれた。また、同氏は中国通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)と近い関係にあったことから、中国国内外では、教授の死について関心が高まった。
張教授の家族とスタンフォード大学は12月6日、同氏の死去について声明を発表した。遺族は声明で、教授が生前「うつ病に悩まされた」と明らかにし、死去は「想定外の死だった」とした。しかし、死因について明らかにしなかった。自殺とみられる。
張氏は1963年中国上海で生まれた。15歳の時、地元名門の復旦大学物理学部に入学。17歳の時に国費でドイツへ留学。また同年、米ニューヨーク州立大学でストーニーブルック校で博士課程に入学。ノーベル賞物理学賞の受賞者である楊振寧教授が指導教官だった。1987年に物理学博士号を取得。1993年にスタンフォード大学物理学部で教鞭を取り、1995年に32歳の時、スタンフォード大学の名誉終身教授となった。
関連記事
中国の夜空でドローンが「謎の霧」を散布。十数省で相次ぎ報告され、焦げた臭いに住民が騒然。当局は沈黙したまま…何が起きているのか。
中国の鉄鋼業は不動産不況やインフラ投資減速により縮小傾向。2025年までに鉄鋼輸出が5割減少すると指摘している
小野田紀美科学技術相は5日の記者会見で、南鳥島沖で進められる国産レアアース採掘に向けた深海試験について、「我が国の経済安全保障上、極めて重要な取り組みだ」と述べ、研究開発への期待を示した。
中共外交部の報道官が数日間にわたり、サンフランシスコ平和条約(1951年)の合法性を否定し、国際法上の効力を持つのはカイロ宣言とポツダム宣言であると強調したことが、国際社会や法学界で議論を呼んでいる。日中間で「台湾有事」をめぐる外交的緊張が高まるなか、事態は新たな局面に入った
中国河南省で転落事故後に死亡した14歳少年の臓器提供を巡り、母親が「手はまだ温かかった」と疑念を示した。死亡判定や手続きの透明性にネット上で関心が高まり、事例は国内で波紋を広げている。