反腐敗は継続すべきとする王岐山前中規委トップ。 (Getty Images)

王岐山氏退任後初の執筆文、「政権転覆を防止せよ」

5年に一度の中国共産党最重要会議・第19回党大会が10月下旬に閉会した後、中国当局は大会の決定事項や関連する学習書籍を3冊発行した。収録された前中央規律検査委員会トップ王岐山氏が執筆した文章では、利益集団が「党と国の権力を奪取する」ことを防がなければならないと述べている。これまで、一部党高官による政権転覆の計画があったと政府高官の発言の端々に出ていたが、政府の公式発表はない。

同報告書のタイトルは「開啓新時代、踏上新征程(新時代の幕を開き、新たな段階に足を踏み入れる)」。過去5年間の腐敗撲滅運動を総括する部分で、無期懲役で服役中の周永康(元最高指導部メンバー)や薄熙来(元中央政治局委員、江派の若手後継者)などの罪は「政治の腐敗」を示唆し、党内腐敗の一種は「利益集団を結成して、最高権力を奪い取ろうとすること」と明言した。

習氏が腐敗撲滅に触れる際、「党内で政治的陰謀を企むグループが存在する」「生死をかけた戦い」と度々に発言した。

▶ 続きを読む
関連記事
米軍によるマドゥロ氏拘束は、中国の外交・経済的影響力の限界を露呈させた。巨額融資や軍備提供による北京の西半球戦略は、トランプ版モンロー主義を掲げる米国の実力行使により、崩壊の危機に瀕している
中国を代表する博物館・南京博物院で、名画流出疑惑に続き、香炉の変色や金製彫像の異変が話題に。本当に文化財は守られているのか、不信が広がっている
年末の上海。公園で露宿していたとみられる男性が死亡した。動画のコメント欄に並んだのは「朱門酒肉臭、路有凍死骨」。古い言葉が、いまの現実と重なっている
日本では、運が悪ければ上から落ちてくるのは鳥のフンくらい。だが中国ではスケールが違う。包丁にハサミ、レンガ、さらには糞便まで。上を向いて歩く理由が、そこにある。
習政権が中国に残したもの。中国社会はここまで来た。独裁と崩壊を告発する長文が、海外の投稿企画で入賞した。