原油先物が下落、前週の米原油輸出が過去最高を更新

[シンガポール 5日 ロイター] – 5日のアジア市場で原油先物が下落。米国からの原油輸出が過去最高を更新したことが材料視された。0015GMT(日本時間午前9時15分)時点で、米WTI原油先物は0.08ドル(0.16%)安の1バレル=49.90ドル。北海ブレント先物は0.05ドル(0.1%)安の55.75ドルで推移している。

米エネルギー情報局(EIA)は4日夜、米国からの原油輸出が前週に日量198万バレルと、過去最高だったその前の週の150万バレルを上回ったと明らかにした。WTIと北海ブレントの価格スプレッドが拡大し、米国の原油輸出の妙味が増したたためとみられる。

トレーダーの一部からは、石油輸出国機構(OPEC)やロシアによる減産努力にもかかわらず、原油供給が潤沢であることを示唆するものだとの見方があった。

デンマークのサクソバンクのコモディティー戦略責任者であるオーレ・ハンセン氏は、1バレル=60ドル以上の価格を継続的に見込むのは「時期尚早」だと述べた。

ただアナリストからは、原油価格が一段安となる可能性は低いとの見方が出ている。先物ブローカー、Forex.comの市場アナリストであるFawad Razaqzada氏は「原油価格は、OPECやロシアによる供給制限により引き続き下支えされており、(減産)合意は延長される公算だ。このため、原油価格の下落は短期にとどまるだろう」と話した。

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