中国権力闘争
2011年「江沢民死亡」報道の裏側
2011年7月、香港のテレビ局が「江沢民死亡」を報じた。突然のこの発表に、多くの中国人が爆竹を鳴らし喜びの声を上げたが、その後国営メディアによって否定された。この報道は、胡錦濤が江沢民に対する全面的な反撃を開始したというシグナルであり、その一連の計画の始まりだったと認識されている。
11年7月6日夜、香港の亜洲電視(ATV、16年に放送を終了)が江沢民の病死を報じた。だが中国メディアがその報道を否定したのは、それから18時間も経ってからで、否定報道を行った新華社通信も、西側メディアに対し英文のフラッシュニュースで、「江沢民死亡は全くのデマ」と控えめに報じただけだった。さらに翌7日に開かれた中国外交部の定例記者会見では、これについて3度質問を受けた洪磊報道官はいずれも明確な回答を避け、「この件については新華社通信が報じているため、そちらを参照頂きたい」と述べるにとどめた。
12年2月6日に江派の薄熙来の側近で重慶市副市長だった王立軍が、成都市の米総領事館に駆け込むという、いわゆる王立軍事件が起きた。その後、消息筋が大紀元に対し「去年流れた江沢民死亡説は、実は胡錦濤が江派に全面的に反撃を開始しようする表れであり、死亡報道は最初に探りを入れたという事だった」と漏らしている。
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