中国国内で15~20のテーマパークを運営する不動産大手万達集団の王健林会長は「上海ディズニーランドは、今後20年間は赤字が続くだろう」と発言した (Getty Images)

上海ディズニー「赤字が20年間続く」=中国富豪

6月16日、中国本土初となる上海ディズニーランドの開園を前に、中国不動産大手万達集団王健林会長は「上海ディズニーランドは今後10年~20年間、赤字が続くだろう」と発言した。

王会長はこのほど、中国中央テレビの番組「談話」から取材を受けて「ディズニーは世界でも非常に優秀な企業の一つだが、中国国内に万達がいる限り、上海ディズニーランドは今後10年~20年は赤字が続くだろう」と強気な発言をした。

その理由として、「ディズニーランドは屋外のテーマパークで、上海では気候的に不利だ。上海の夏は雨が多く、梅雨期間には何十日も雨が続く。冬も比較的寒い」と天気の影響で入園者数が増えない可能性を指摘した。

また、王会長は「知的財産の多さがディズニーの有利なところだが、その反面、新たなビジネスモデルや新商品、新キャラクターの開発が少ない。現在ミッキーマウスやドナルドをみて興奮する時代ではなくなった」と分析。

王会長は、上海ディズニーランドが55億ドル(約6040億円)の莫大な投資費用を回収するには、入園チケットや園内販売商品の価格を高い水準で維持していくしかないとの見解を示した。「ただ値段があまりにも高いと、お客さんを失ってしまうかもしれない」とした。

万達集団傘下の万達旅行控股集団は現在国内で15~20の屋外、または屋内のテーマパークを運営している。

61歳の王健林会長とその家族は昨年、総資産規模2200億元(約3兆6900億円)で中国版富豪番付「2015年胡潤百富榜」の1位となった。

(翻訳編集・張哲)

 

関連記事
2023年5月25日に掲載した記事を再掲載 若者を中心に検挙者数が急増する「大麻」(マリファナ)。近日、カナダ […]
中国共産党が7月に反スパイ法を改正し、邦人の拘束が相次ぐなか、外務省が発表する渡航危険レベルは「ゼロ」のままだ。外交関係者は邦人の安全をどのように見ているのか。長年中国に携わってきたベテランの元外交官から話を伺った。
日中戦争の勝利は中華民国の歴史的功績であるが、これは連合国の支援を受けた辛勝であった。中華民国は単独で日本に勝利したのではなく、第二次世界大戦における連合国の一員として戦ったのである。このため、ソ連は中国で大きな利益を得、中共を支援して成長させた。これが1949年の中共建国の基礎となった。
香港では「国家安全法」を導入したことで、国際金融センターとしての地位は急速に他の都市に取って代わられつつある。一方、1980年代に「アジアの金融センター」の名声を得た日本は、現在の状況を「アジアの金融センター」の地位を取り戻す好機と捉えている。
米空母、台湾防衛態勢に 1月29日、沖縄周辺海域で日米共同訓練が挙行された。日本からはヘリコプター空母いせが参 […]