脱北女性が語る 北朝鮮直営レストランのウェイトレスが諜報活動
脱北して韓国に亡命した北朝鮮女性が、自身の前職とその「秘密」ついて詳細に語った。かつて北朝鮮が国外で展開する朝鮮料理の直営レストランで、ウェイトレスとして働いていたというこの女性は、その間にスパイとして来客者を対象に諜報活動を行うことを強いられていたという。
韓国の日刊紙、コリア・タイムズが4月5日に報じたところによると、米国営放送、ボイス・オブ・アメリカ(VOA)の質問状に対し、「J(仮名)」と名乗る脱北者の女性は、同僚とともに来客者へサービスを提供しながら韓国人顧客同士の会話の内容をひそかに聞き取り、店のオーナーにその内容と顧客の身分を報告していたと明かした。顧客の6割から8割は韓国人で、中には政治家や経営者といった韓国の要人も含まれていた。彼女たちの任務の全ては北朝鮮諜報機関の監視下で行われ、レストランのオーナーも実際には北朝鮮の諜報員だったという。インタビューの詳細な内容は、VOAの韓国語ウェブサイトに掲載されている。
報道によると、北朝鮮は中国やロシア、カンボジアといった共産主義国家や元共産主義国家を中心に、世界12カ国で約130カ所の直営レストランを展開しており、西側諸国の一つ、オランダにも店舗を構えているという。こうした朝鮮料理のレストランのウェイトレスたちは一般的な接客サービスを行うほか、楽器の演奏や歌、踊りなどを披露して顧客をつかんでいる。
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