中国伝統文化百景(12)

伏羲と「先天八卦」

1、「先天八卦」

一般的に、伏羲が画いたとされる「八卦」を「先天八卦」とし、文王が画いた「八卦」を「後天八卦」としている。「八卦」はまた「河図」と「洛書」とも関係しており、四者の関係については幾つの説があるが、ここでは主に伏羲の「先天八卦」を概観してみる。

「先天八卦」の先天とは普通、陰陽が未だに分けておらず、形質が未だに未成であることを言う。これに対し、「後天」は陰陽の二気が相互に交わり、万物ができることを指す。『易経証釋』は、「先天の不変に対し、後天の重きは変にあり。先天の不用に対して、後天の重きは要にある。道に由って言えば、先天は主であり、後天は従である。人事に由って言えば、皆後天にあり、先天に至ると所為は無し。」と述べている。また、「先天の易は常に静まり、後天の易は常に動く。しかし、静まる中には動くがある。故に先天は必ずや後天を生む。そして、動くにも静まるがある故、後天は先天を離れない。」とする。この解説により、「先天」と「後天」の相違点と相互関係は明らかである。

▶ 続きを読む
関連記事
抜け毛や白髪は年齢だけの問題ではないかもしれません。中医学では、髪の状態は「腎のエネルギー」と深く関係すると考えられています。下半身の簡単なストレッチが、髪の健康を支えるヒントになる可能性も。
髪は見た目以上に多くを語ります。ストレスや栄養状態、環境曝露まで記録する“健康の履歴書”としての可能性と限界を、最新研究と専門家の視点から読み解く注目記事です。
「少量なら大丈夫」は本当?240万人を分析した最新研究が、わずかな飲酒でも認知症リスクが高まる可能性を示唆。脳の健康とお酒の付き合い方を見直すきっかけになる一記事です。
「忙しい=充実」と思っていませんか。最新の研究と実体験から、過度な忙しさが心身や人間関係に及ぼす見えない代償を解説。立ち止まることの本当の価値を考えさせられる一編です。
透析は命を救う治療だが、腎臓が本来持つ「回復力」を見えにくくしてしまうこともある。必要な時だけ透析を行う新たな治療法で、回復率が高まったという研究と、透析を離脱できた女性の実体験。