3600万人が死亡 隠された「大飢饉」暴いた中国人作家、国際賞を受賞

1960年ごろ、中国で起きた「大飢饉(ききん)」の実態を暴いた作家・楊継縄氏が、勇気あるジャーナリズム精神を称えられ、「スティーグ・ラーソン」賞を受賞した。楊氏は受賞式典でも、中国共産党が政策の失敗を隠ぺいし続けていると指摘し、悲惨な当時の状況を改めて語った。

楊氏は中国国営通信「新華社」の元記者で作家、ジャーナリスト。1990年代から、政治的リスクをおかして、「大躍進」政策に起因した「大飢饉」の実態を調査。香港で2008年、調査内容をまとめた『墓碑―中国60年代大飢饉の真実の記録』を出版した。

楊氏は著書のなかで入手した資料と証言に基づいて1958~1962年で3600万人が餓死したと明かし、「大飢饉」は天災ではなく共産党政権による人災だと指摘した。同書は一時、本土で発刊禁止となった。

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