【大紀元日本4月7日】米国とカナダの小児科医師協会は、携帯やパソコン、テレビなどの電化製品が児童の健康に悪影響を及ぼすと指摘した。ハフィントン・ポストが伝えた。
専門家は、1~2歳までの幼児はデジタル家電との接触を避けたほうがよく、3~5歳までの児童は接触時間を1日1時間以内に、6~18歳までは1日2時間以内に抑えるべきだとしている。もし許容時間の4~5倍を超えた場合、子供たちの身体や精神面において有害であり、生命の危険をもたらすこともあるという。
一部の小児科医師は、12歳以下の子供に携帯用デジタル製品を持たせるべきではないと注意を呼びかけている。
幼児の大脳の発達に悪影響
0~2歳までの乳幼児は大脳の発育が非常に速く、2歳の時の大脳は生まれた時の3倍にもなる。初期の大脳の発達は外部環境によって左右され、適切な刺激が得られない場合は、悪影響を及ぼす。過度にデジタル製品(携帯、iPad、 インターネット、テレビなど)に晒された子供は、注意力欠陥、多動傾向、認知力不足、学習能力の低下、キレやすい、などの症状が見られるという。
発育の遅れ
動くことは注意力を高め、学習能力を発達させるが、テクノロジーはその「動くこと」を制限してしまう。そのため、小学校へあがる子供たちの中には、読み書きや学習能力に遅れがみられる子供もいるという。
肥満の問題
テレビやビデオゲームが子供の肥満と関連しているという報告もある。子供部屋にそれらが置かれていると、子供の肥満のリスクは30%増加する。現在、カナダでは4人に1人、アメリカでは3人に1人の子供が肥満であり、そのうちの30%は若年性糖尿病や脳卒中、心臓病になる可能性がある。
睡眠不足
現在、親の60%は子供のデジタル製品の使用を制限しておらず、子供の75%は自分の部屋でデジタル製品を使用することを許可されている。このため、9~10歳の子供の75%は睡眠不足になりがちであり、学業成績にも影響を及ぼしている。
精神面の問題
子供が過度にデジタル製品を使用すると、うつ病、不安症、感情障害、注意力欠乏、自閉症、異常行動、統合失調症などの精神的な問題が出やすくなるという報告がある。カナダでは6人に1人の子供が、なんらかの精神的な問題を抱えていると専門家は指摘している。
攻撃性
暴力的なテレビ番組の影響により、子供が攻撃的になることが指摘されている。昨今のメディアには多くの性的描写や暴力の内容が含まれており、それらは子供の発達に悪影響を与えている。
依存症の問題
親がデジタル製品に依存すると、子供は親との触れ合いの時間が短くなる。すると、今度は子供がデジタル製品に熱中し、依存することになる。09年のある研究によると、8~18歳までの子供のうち、11人に1人はデジタル製品に依存しているという。
電波輻射の問題
2011年、世界保健機関(WHO)が、携帯電話などから発せられる無線周波の電波を、発がんリスクの5段階中、3番目にあたる「グループ2B」に分類した。子供の大脳と免疫系は発育中であり、電波輻射による被害を被りやすいと専門家は指摘している。
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