福島レベル7への見解=中国人放射線防護専門家

【大紀元日本4月15日】経産省原子力安全・保安院が12日、福島第一原発事故のレベルを最高の7に引き上げた。25年前に発生した史上最悪のチェルノブイリ事故と同じレベルとなったことに対して、日本のみならず海外からも不安の声が上がった。なぜ今頃になって評価のレベルを上げたのか、チェルノブイリ事故とどう違うのかなどについて、在日の中国人放射線防護専門家であり、元中国環境保護部・核&放射線安全センター研究員の李旭彤博士に見解を聞いた。以下は李氏の語った内容である。

深刻だがチェルノブイリほどではない

日本原子力安全委員会の推定により、事故発生の3月11日から4月5日までの期間、福島第一原子力発電所から放出された放射性物質は、放射性核種をヨウ素に換算して、630PBq(ペタベクレル)(注:ペタは1000兆)に達した。この数字は福島第一原発の全放射能のおよそ10%を占めるという報道がある。保安院によると、福島事故において、発電所外への放出量はチェルノブイリ事故の約十分の一と見ている。また、イギリスの「ニューサイエンティスト」誌オンラインの3月24日付け報道によると、オーストリアの研究者が「包括的核実験禁止条約」(CTBT)に基づいてグローバルネットワークを利用して空気のサンプリングを行った結果、福島原発からの一日当たりのヨウ素131の放出量とセシウム137の放出量は、それぞれチェルノブイリ原発事故の73%、60%に相当するという。

▶ 続きを読む
関連記事
「孔子学院?新華社?こんなものはもう退屈だろう。中国が本当に世界的なソフトパワー拡大には、モバイルゲームに焦点を当てるべきだ」中国国内メディアは最近、100億米ドル規模に達している中国ゲームの影響力の高まりに自信を見せている。当局は、ゲームコンテンツを通じて中国文化の浸透工作や、親共産主義人物の人気獲得を促進したりしている。
日本料理の「五味五色」が生む健康の秘密。陰陽五行に基づく養生観が、日本人の長寿とバランスの取れた食文化を支えています。
2023年5月25日に掲載した記事を再掲載 若者を中心に検挙者数が急増する「大麻」(マリファナ)。近日、カナダ […]
中国共産党が7月に反スパイ法を改正し、邦人の拘束が相次ぐなか、外務省が発表する渡航危険レベルは「ゼロ」のままだ。外交関係者は邦人の安全をどのように見ているのか。長年中国に携わってきたベテランの元外交官から話を伺った。
日中戦争の勝利は中華民国の歴史的功績であるが、これは連合国の支援を受けた辛勝であった。中華民国は単独で日本に勝利したのではなく、第二次世界大戦における連合国の一員として戦ったのである。このため、ソ連は中国で大きな利益を得、中共を支援して成長させた。これが1949年の中共建国の基礎となった。