英国バイリンガル子育て奮闘記(44) 日本でのバイリンガル子育て  (1996年頃)

【大紀元日本7月19日】国際結婚、異文化の狭間での子育てというのは、まさにケースバイケースだ。周りにあわせようにも周りがない。与えられた環境でベストを尽くしていくしかない。このベストとは何かを判断する材料に、情報交換は欠かせない。というわけで、私の日本滞在は、いつも大変な長電話を伴う。主婦のゴシップというのは、次世代の成長に欠かせない大きな役割を果たしている。

日本では、日本人男性とイギリス人女性のカップルで一人娘のいる家族と交流していた。一般にレディーファーストで育った欧米の女性と、男尊女卑の文化を背景とする東洋系の男性との結婚生活は、難しいようで、ある夫婦などは、日本人の夫がいつも部屋に先に入るのにカチンときていて、「私が譲らなかったらどうするんだろう」とレディーファーストの習慣に則って部屋に入ろうとしたら、扉口でドカーンとぶつかり、夫に「何やってるんだ!」と頭ごなしで怒鳴られた、という話を聞いた。この夫婦は別れた。

でも我々の交流していた夫婦は、日本人の夫も我慢強く、イギリス人の奥さんも日本の社会の文句こそ言え、たくましく生き抜いていた。

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