連続7件の無差別児童殺傷事件 「社会への復讐犯罪」にパニックの中国

【大紀元日本5月19日】ナイフを持って、幼い娘を殺そうと追いかけるお父さん…。夕食後の親子の団欒の時間は「殺人ごっこ」。1ヶ月前、仕事後、娘との時間のすごし方についてのあるネットユーザーのこの書き込みは、中国のネット上で議論を引き起こし、多くの反対を招いたが、今月は賛成するばかりか、子持ちの若い多くのお父さんらが真似をしてしまう。

我が子を幼稚園に行かせながら、日中、恐怖を覚える親たち。福建省、広東省、江蘇省、山東省、山西省、陝西省…、3月下旬から連続7回も起きた無差別児童集団殺傷事件で、社会全体が大きく揺れ動いている中国。「調和のある社会」を唱える共産党中国のトップリーダー温家宝首相も、「治安策を強めるほか、これらの問題を作りだした深層にある原因を解決しなければいけない」と火山口に立つ中国の深刻な社会環境問題を認める。

その深層にある原因として、社会学専門家は、「社会への復讐犯罪」と指摘している。中国社会科学院研究員の于建嶸氏は、著しく変貌している中国社会は今、公理や正義が極端に欠如している。弱者が社会に反抗する傾向となるのも不思議ではないと指摘する。最高アクセス数を持つブロガーで、中国の人気作家、韓寒氏は、当局によって削除された文章の中で、「この社会で行き詰まった彼らが、幼稚園や小学校に行って子どもたちを殺すことは、社会への復讐を果たすためだ」と記す。

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