中国人権弁護士・高智晟、行方不明から五カ月

【大紀元日本6月19日】中国人権弁護士高智晟氏が、今年2月4日に中国陜西省で警察に連行され、行方が分からなくなってすでに五カ月が経った。その兄・高智義さんは弟を探すために、6月14日に生計を立ててきた農業の仕事をやめ、北京を訪ねた。しかし、公安局は智義さんが提出した高弁護士の行方不明届を受け付けなかった。

高弁護士の妻・耿和(ゲン・フ)さんは情報を入手するために、智義さんと頻繁に連絡を取り合っている。耿和さんによると、智義さんは高弁護士の居住地区の派出所に届け出を提出し、今年の2月4日に公安に連行されてから、何の情報も入って来ていないと訴え、弟との面会を求めた。これに対して、派出所レベルではわからないとし、上に報告する必要があるが、行方がいつわかるのかは不明と答えた。

智義さんは公安局長や弟を連行した警察らに直訴するために、これからは毎日公安局を訪ね、関係者にと会えるまで待つことにしたという。

親孝行の高弁護士は毎年、清明節になると必ず墓参りしており、今年はそれが出来ずにきっと悔しがっているだろうと耿和さんは語った。また、智義さんは弟を探す為に農業をやめたため、今年の収穫収入もなくなり、田舎から初めて都会に出て来て、泊まる場所もないことから、耿和さんは二人の安否を気づかっている。

耿和さんと二人の子どもたちは、今年3月12日に米国に入国し難民に認定された。学校に行き始めた子どもたちは、落ち着きを取り戻したようだ。学校で英語を勉強する天宇(ティアン・ユィ)ちゃんは、「お母さん、私は英語を完全にマスターしてはならない。あることをしなければならないから」と話した。耿さんは、「何をするのか」と聞くと、天宇ちゃんは、「お父さんと中国語で会話をするから」と答えた。渡米後、耿さんは気持ちが落ち着かなくなると、いつも子どもたちの会話に励まされているという。

米上院中国情勢委員会委員長ドルガン氏は少し前、駐米中国大使の周文重氏に宛てた書簡で、高弁護士の行方を問い詰めた。これに対し、公安局は高弁護士に如何なる強制的な行動も強いていないとの回答だった。しかし、外部からは、中国共産党政府が高弁護士を拉致したとの見方が多くを占めている。

 (記者・易凡、艾清、翻訳編集・余靜)
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