【大紀元日本10月29日】中国東北部の黒龍江省伊春市嘉蔭県の孫偉さんは2年前、購入した即席麺の乾燥野菜の袋からネズミの死骸を発見、消費者協会に苦情を呈した。2年経った今も、本件は解決されていないとして、最近、孫さんはネットでこのことを公開した。孫さんは同県地方裁判所執行局の副局長を務める。
今年9月17日、孫偉さんは中国の検索サイト「百度」で、メーカーの名前を含め上記の情報を公開、ネズミの死骸を入れてある乾燥野菜の袋の写真も添付した。写真には、毛だらけの胴体とその頭、耳、四肢、尾らしき部分は鮮明に写っており、袋の表面にはメーカーの名前も刻印されている。ネズミの胴体は乾燥加工のため縮まっている。
中国紙『新文化報』は10月27日、本件を報道し、経緯を次のように伝えた。
2006年6月22日、孫偉さんは、朝ごはん代わりに同僚に買ってもらったインスタントラーメンを食そうとするときに、ネズミらしき物体を発見した。すぐに、孫偉さんは現地の消費者センターに苦情を呈した。半月後、メーカー(吉林省)は孫偉さんと話し合いの場を設け、500元(約7000円)でその乾燥野菜の袋を買い取る示談の案を提示した。孫偉さんはそれを拒否した。
その後、孫偉さんは複数のメディアに本件の情報を提供し、その多くは取材を約束したが、実現することはなかった。2006年9月、「中国消費者報」の記者は、「取材は外部の圧力に直面したため、報道することはできない」と説明した。その直後、メーカーから、2万元(約2万8千円)で示談するのを提案されたが、孫偉さんもそれを拒否した。それから2年、本件はそのまま放置された。今年10月、メーカーの代表は話し合いの場で、その物体は自社製品であるとの確証が取れない、と主張した。
孫偉さんは、「ネットで本件を公表したのは、もっと多くの人にこのことを知ってもらうためである…このような食品安全問題は現に存在しているのを知ってほしい。メーカーもこのことを戒めとして生産活動を行ってほしい」と語った。
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