中共常務委員・周永康、弁護士代表大会に政治的圧力
【大紀元日本10月26日】中国共産党政権の腐敗ぶりに民衆の不満が充満し、公権力を相手に提訴する個人も増えている中、第7回全国弁護士代表大会が25日、北京で開催された。同大会の席上、中国中央政治局常務委員で中央政法委員書記の周永康が、「中国の弁護士制度は、中国の特色ある社会主義制度の重要な部分である。従って中国の弁護士は、社会主義法治国家を迅速に建設するために更なる貢献をしなければならない」と述べて、中国法曹界に対して政治的圧力ともとれる発言をした。
中国新聞ネットによると、周永康は同大会で次のことを強調した。「中国社会の調和と安定を促進できるか否かは、弁護士自身の職業的道徳水準と実務能力にかかっている。弁護士は、党と政府の主導による民衆の権益を守るシステムのなかでその職能を発揮することを堅持し、積極的に問題解決にあたるとともに、法律の効力によって、社会と政治を統合させる効果を得られるよう努力して、安定的な調和社会の促進者とならなければならない」
周永康の発言は、あくまでも党と、党に従属する政府が法律よりも優位にあることを絶対的前提としており、近代国家ならば常識的とも言える三権分立の基本原則は見られない。
前中共公安部長であった周永康は、前中央政法委書記・羅幹とともに前国家主席・江沢民一派の首魁の一人であり、1999年7月からの法輪功弾圧に直接手を下した人物。
2007年9月には、住宅を強制徴用された上海の一市民が、当時中共公安部長であった周永康の行政不作為を北京第二法院(裁判所)に提訴したところ、通常は却下される最高指導部の幹部を被告とする訴状が受理されたので、胡錦濤政権が旧勢力である江沢民一派の追い落としを図ったのではないかと注目を集めた。
(記者・牧)
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