弱者支援の中国人権派弁護士、監禁され虐待に耐える日々
【大紀元日本10月12日】中国国内の匿名情報提供者によると、北京五輪開催数カ月前から、社会的に弱者の立場にある人々を助けることで名を知られた人権派弁護士・高智晟氏とその家族は北京市近郊の某所に秘密監禁され、残酷な拷問を受けている。
高弁護士はこれまでに社会的な弱者層の人々に無料で弁護を数多く引き受け、その名が全国に知れ渡り、2001年に中国司法部に「全国最優秀弁護士」の1人として表彰された。2004年から高弁護士が法輪功に対する迫害の残虐さを社会に暴露し始め、中央最高指導部に3回にわたり公開嘆願書を進呈し、法輪功への集団弾圧の停止を訴えた。その後常に中国当局から監視、尾行、脅迫されるようになり、その翌年(2005年)11月その法律事務所も強制閉鎖された。2006年8月に初めて逮捕され、同年12月には「国家政権転覆扇動罪」で、執行猶予つきの3年の有期懲役を処せられ、釈放された。2007年9月22日から、一家は自宅から姿が消え、所在が突然わからなくなった。同年12月25日、高智晟氏は友人宛の電話で、自分は秘密裏に逮捕され、電撃棒で打たれるなどの拷問を受けていると明かした。
高智晟人権派弁護士(左)と長男(中)、夫人(右)
今回の情報提供者によると、高智晟氏一家を秘密監禁している場所は北京市近郊の大興地区にある。当局に迫害されるのを恐れるため、当人はこれ以上の情報提供を拒んだ。高智晟氏一家の処遇について、「非常に残酷な拷問、言葉にもできない。口にすると心が痛む・・・、ファッショよりも残虐なのだ」と語った。
今年8月北京五輪開催の直前に、内情を知る他の人が国際ラジオ放送「希望の声」 (Sound of Hope、本部・米国、中国向け放送)に同様な情報を提供していた。
同情報提供者は、「監禁中の高智晟氏は殴る蹴るの暴力を常に受けているほか、全身裸にされ、地面に伏せたままで高圧の電気警棒に打たれ続けたり、長時間にわたって睡眠が剥奪されたりしており、このような虐待が日常茶飯事に行われている」と説明し、拷問の目的は、同氏に罪を認めさせ、法輪功を誹謗中傷し、共産党を讃える発言を強要するためである。高智晟氏はそれらを固く拒否しているという。
情報提供者によると、キリスト教徒である高智晟氏自身は置かれている状況を平静に受け止めているようだが、夫人と長女の精神状態は限界に瀕しているという。