麻生外相:東アジアの安定、中共の国内問題処理能力が重要

【大紀元日本5月6日】麻生太郎外相は3日午後(日本時間4日未明)、ワシントンの米国戦略国際研究センター(CSIS)で、東アジアの地域情勢を中心に講演を行った。その中で、中国の国内経済、環境と社会問題などに対応するための中共政権の処理能力が、東アジアの安定にとって非常に重要であると強調した。

麻生外相は発言の中で、中国経済の高度成長と科学技術の進歩を肯定すると同時に、貧富の格差問題や不透明な軍事予算、政治の民主化などの問題を指摘。「今日の中国の新しい繁栄と富は、輝かしい側面と同時に、リスクや潜在的な問題を包含していないわけではない」と語り、「古来より新たな勢力が突然台頭することで周辺諸国は疑念や恐怖感を抱いた。同じ歴史のパターンは東アジアでも見られる」と指摘、中国の急速な経済成長と軍備増強について、脅威であるとの認識を強調した。

また、「中国の発展には不確実性が存在しており、東アジアの地域環境に関して予見可能性を増すためには、こうした不確実性を解消する必要がある…そしてこの予見可能性を高めることが、ひるがえって、『安定しかつ繁栄した東アジア』という最終目標を達成する上で鍵となる」と述べ、中国の責任ある利害関係者としての行動が不可欠だと指摘した。

▶ 続きを読む
関連記事
「孔子学院?新華社?こんなものはもう退屈だろう。中国が本当に世界的なソフトパワー拡大には、モバイルゲームに焦点を当てるべきだ」中国国内メディアは最近、100億米ドル規模に達している中国ゲームの影響力の高まりに自信を見せている。当局は、ゲームコンテンツを通じて中国文化の浸透工作や、親共産主義人物の人気獲得を促進したりしている。
日本料理の「五味五色」が生む健康の秘密。陰陽五行に基づく養生観が、日本人の長寿とバランスの取れた食文化を支えています。
2023年5月25日に掲載した記事を再掲載 若者を中心に検挙者数が急増する「大麻」(マリファナ)。近日、カナダ […]
中国共産党が7月に反スパイ法を改正し、邦人の拘束が相次ぐなか、外務省が発表する渡航危険レベルは「ゼロ」のままだ。外交関係者は邦人の安全をどのように見ているのか。長年中国に携わってきたベテランの元外交官から話を伺った。
日中戦争の勝利は中華民国の歴史的功績であるが、これは連合国の支援を受けた辛勝であった。中華民国は単独で日本に勝利したのではなく、第二次世界大戦における連合国の一員として戦ったのである。このため、ソ連は中国で大きな利益を得、中共を支援して成長させた。これが1949年の中共建国の基礎となった。