教科書検定:領土問題で中韓が反発

【大紀元日本4月10日】 2005年教科書検定で高校生の教科書に、中国と主権を争っている尖閣諸島(中国側呼称「魚釣島」)、韓国と主権争議中の竹島(韓国側呼称「独島」)を「日本固有の領土」と表記することを徹底した件でこのほど、中国と韓国は反発、中国人民日報は「日本の教科書検定、魚釣島の主権に挑戦」と題し、魚釣島の表記について日本文部科学省の検定・改訂措置を非難、韓国政府もこれに足並みを揃えるように独島についての表記撤回を求めた。

文部科学省は3月30日、2007年度に使用する中高教科書の検定を終了。特に、領土問題、靖国神社問題、及び南京事件について、政府の立場に遵守した内容記述になるよう厳格に審査したという。

日本政府は、尖閣諸島で中国と、竹島で韓国と外交懸案を抱えているため、これら記述の教科書は増加の傾向にある。文部科学省は今回の検定審査で、これらの島が中国、韓国と「交渉中」と表記している教科書については「日本の領土であるとわかりにくい」とし、明確に「日本固有の領土」と表記するよう指導したという。

そのほか、中韓両国が強烈に反発した小泉首相の靖国神社問題については、検定前の教科書では、「靖国神社に正式参拝する小泉首相」となっていたのを、文部科学省は、正式参拝は不正確であるとし、改訂後では、「内閣総理大臣として靖国神社に参拝する小泉首相」と記述した。2004年の福岡地方裁判所の判決では、小泉首相の靖国参拝を違憲としたが、二審で政府側が勝訴し、文科省は出版社に改訂を要求していた。

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