北京師範大学報告:大陸のディベロッパー、9割が生存困難に
【大紀元日本4月7日】大陸の住宅価格は、連続4年間に渡って高速成長しているが、北京師範大学金融研究センターの報告の推計によると、今後数年間で、80%から90%のディベロッパ-が「死亡」することになるという。競争の熾烈さから見て、不動産業は、現在、重大な転換点を迎えている。他の報告においても、北京の住宅価格が、相応の水準から深刻なまでに乖離しており、このため、大陸の住宅市場においては、北京が、上海におけるバブルの二の舞となる可能性があるとの懸念がある。中時電子報が伝えた。
北京師範大学金融研究センターが発表した、「中国不動産金融安全評価報告」の指摘によると、4年の長きに渡る住宅価格の高速成長は、おそらく、今年下半期より転換期を迎える。都市住民の少なくとも70%は、新規物件の購買力がない;今後数年間で、80%~90%のディベロッパーが、「死」を迎える。現在のところ、空室物件は、主として沿海部の都市などに集中している。
評価報告の分析によると、過去3年間の状況から見て、大陸東部地区の商品物件の平均価格は、現在のところ4000元/㎡前後であり、北京、上海、南京の価格は更に高い。大陸における昨年の都市家計の平均収入1.5万元~1.7万元で計算すると、70平方メートルの新規物件の価格と年収の比率は、13倍にも達する。
北京師範大学金融研究センター主任 鍾偉の見解によると、マクロ調整が収束する兆候が未だ見られないことから、4年の長きに渡る住宅価格の高速成長は、おそらく転換期を迎え、住宅価格の上げ幅の緩和が顕著なものとなり、不動産業において暴利を得られた時代がおそらく終息することとなるが、これは、一つの重大な転換である。
このほか、不動産業において、今年、外資企業の設立を認めることとなるが、これは中国、海外ディベロッパーの競合を引き起こし、これにより、中小ディベロッパーの90%が、今後数年間において相次いで「死亡」することとなるが、これもまた、一つの重要な転換点である。
北京の住宅価格について、北京市統計局の発表した数字によると、昨年の北京住宅(期房:未完成物件)の平均価格は、6725元/㎡に達している。他方、上海における商品住宅の平均販売価格は、6698元/㎡である。この3年間で、北京の住宅価格は、初めて上海を超えたが、今年に入っても、このトレンドは依然として衰えを見せない。
北京中国社会科学院が発表した「都市競争力青書」で、北京の住宅価格は、相応の水準から深刻なまでに乖離しており、この「高すぎる」状況のもとで、更に価格が上昇すれば、北京自身の競争力に損害をもたらすだけでなく、マクロ調整の成果に係る一連の問題に直接の影響を及ぼすと警告している。