農村からの出稼ぎ雇用で2370億元(約3兆5千5百5拾 億円)節減
【大紀元日本12月31日】中国国家統計局が発表した資料によると、2004年中国の農民出稼ぎ労働者の平均月収は539元(1元約15円)であるという。これに対し、都市部出身労働者の月収は1335元。出稼ぎを雇用すれば、一人当たり一ヶ月796元を節約することができる。一人の出稼ぎ者を一年雇用すれば、9552元を節約し、全国1億2000万の出稼ぎ者で計算すると、2004年一年で1兆1462元を節約したことになる。これは2004年度の国民総生産(GDP)の8.5%に相当し、中国の経済成長率とほぼ同じである。この数字には節約された福祉や保険費用が含まれていない。
しかし、この安い給料でも不払いのケースが頻発している。当局の統計によると、2004年11月中旬までに、出稼ぎ者に対する給料の不払いは1000億元に達している。これは2004年度における中国GDPの0.73%に相当する。雇用主による給料の不払いに不満をつのらせた労働者たちが、死をもって抗争する事件が相次ぎ発生している。都市部にそびえ立つ高層ビル群は出稼ぎ者の血と涙によって建てられたと言っても過言ではない。
関連記事
中国の鉄鋼業は不動産不況やインフラ投資減速により縮小傾向。2025年までに鉄鋼輸出が5割減少すると指摘している
中共が誇示してきた「一帯一路」は行き詰まりを見せており、世界の少なくとも14か国で労働者への賃金未払いが発生していると指摘されている。
キヤノンは、中国・広東省中山市にあるプリンター工場を事実上閉鎖した。日中関係が急速に冷え込む中、同工場の生産停止は中国からの生産移転と戦略的撤退の象徴として受け止められている
中国経済の悪化が続く中、多くの若者が失業や低賃金に苦しみ、親の援助に頼って生活している
かつては国際資本の非常に人気のある投資先であった中国市場は、現在では高リスクの環境とみなされている。