二つの祖国を生きて(上)

【大紀元日本8月18日】日本は本年、終戦60周年を迎えた。終戦のきっかけとなった人類初の原爆使用で、今もなお戦争の傷跡が残る広島に、もう一つの戦争の傷跡を背負う人々がいる。中国残留孤児が生きた戦後60年は、絶望の波間に時折希望が見え隠れする不安定なものだった。養父母に恵まれた孤児たちはほんの一握りであり、多くは貧困の中で、日本人であるがゆえに負い目を感じる、牢獄のような人生であった。その悲惨さに拍車をかけるかのように、中国共産党の圧政が彼らを恐怖と苦痛に陥れた。日本と中国、二つの祖国の狭間で翻弄された中国残留孤児たちの体験を通して、中国高官らの亡命や共産党から350万の中国人が脱退するなど、時代の転換点に置かれた中国共産党の悪政を検証していく。

敗戦で一家離散

60年前、まだ5歳だった伊賀乾次さん(65)=広島県東広島市=は満州にいた。終戦後の過酷な条件の中、ソ連軍に追われ、日本人(女性と子どもばかり)であふれかえる収容所に半年近くも拘束されていた。伊賀さんは生死の境をさまよっていた。

▶ 続きを読む
関連記事
2029年までには完全退役だとも言われているA-10攻撃機。しかしイランの戦場では大活躍。現場からは近接航空支援においてA-10に匹敵する機体は他に存在しないとの声も上がる。筆者は航空支援任務でのF-35の脆弱性を指摘している
自衛隊元中国大使館侵入事件を巡り、中国側は個別事件を外交問題へ拡大し強く非難した。その言い分は不当なものだが、その根っこには問題の政治化や二重基準など「中国共産党文化」の統治手法がある。
トランプ政権が引き起こす2026年の世界激変を、歴史学者V・D・ハンソンが鋭く分析。イランや中南米での独裁打破と、ロシア・中国への新戦略が、米国を大戦後最大の黄金時代へと導く可能性を説く衝撃の論考
中国共産党(中共)党首・習近平がトランプの訪中延期に気を揉み続けるさなか、一つの知らせがエベレストを越えてネパ […]
経済規模でカリフォルニア州やニューヨーク州など米国トップクラスの州は中国との貿易拡大を優先し、中共の影響に迎合している結果、自州だけでなく米国全体が、世界で最も強力で危険な権威主義的影響にさらされている