東京都板橋区の親子たこあげ大会

【大紀元日本5月13日】今年一番の暑さを記録した2005年4月29日、この日の午前10時から荒川戸田橋緑地野球場において、板橋区教育委員会主催、板橋区青少年健全育成連合・船渡・高島平地区委員会および板橋区凧の愛好会の共催による親子たこあげ大会が開催されました。開幕式で板橋区教育委員会事務局体育課長;田中 範行氏は、「この大会の主旨は親子で一緒に考え、創作する機会を持つと共に、凧揚げという伝統的な遊びを後世に伝え、青少年の健全な成長を促進することにあります。」と述べました。

この凧揚げ大会は1980年から続く年に一度の恒例行事で、今年で第26回目になります。共催団体である板橋区凧の愛好会の会員の皆さんの協力で、今年の干支の「酉」の字をあしらった手作りの凧と凧糸とを2000組用意していただき、小学生以下の子供たちに無料で配られました。このような盛大な凧揚げ大会は、東京23区の中でも唯一板橋区でのみ行われています。会場には他にも凧の愛好会会員による民芸調の情緒あふれる図柄で25メートルもある特大の凧が展示されました。

子供たちの顔は暑い日差しで上気して,そのうえ楽しい気持ちが加わり、子供たちは皆生き生きとしていました。二時間半の間に2000組の凧が全て子供たちに配られました。凧を貰えなかった子供たちは残念がったり、うらやましがったりしていましたが、それでも他の子供が高々と揚げている凧を見て喝采を送っていました。凧揚げの名手は慣れた手つきで風に応じて糸を繰り、凧を自由自在に操っていました。凧を揚げ続けられるのは半時間がやっとで、それを超えると両手が疲れて凧を安定させるのが難しいそうです。初心者はいくら手中の縄を引っ張っても、空に並べられたかのように凧を留まらせることがなかなかできず、残念がっていました。それでも、何度もやり直していると次第に、風が少しずつ凧を押し上げ、凧は操られる糸に沿ってようやく、しばらくの間、空に留まるようになりました。空いっぱいに大小様々な凧が揚がっている光景は、本当に壮観でした。

凧の愛好会のある年輩の方は、初めて凧を揚げる中国人の子供の手助けしながら、「中国の濰坊の凧揚げ大会に何度も行き、競争に参加したこともあるよ。実は、私たちは君たちの伝統を学んでいるんだよ」と話していました。

またもう一人の年輩の方も「最近中国で起こっている反日デモにはがっかりだね。私たちは中国が大好きで、中国にも何度も行っているから、これは中国共産党が後ろで操っていることを知っている。中国共産党と中国人とは別だよ。私達にははっきり分かるよ」と話していました。

別れ際、彼らはとても親しげに「来年もまたおいで。」と言ってくれました。

凧揚げに興じる母と娘(板橋区役所広報課により提供)

長さ25メートルの特大凧(大紀元)

凧が揚がるのを喜ぶ、凧揚げが初めての子(大紀元)

(記者・呉麗麗)

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