X-47B無人戦闘航空システム(UCAS)の実証機が、2012年12月9日、大西洋上の空母「ハリー・S・トルーマン」の飛行甲板で滑走している様子。同機は「ステルス無人機」として報じられ、人工知能によって制御され、離陸から任務遂行、帰還までを自律的に行う初の無人機とされている。(Cristina Young/U.S. Navy via Getty Images)

米中AI軍事競争の核心 人間主導vs自律戦争の分岐

アメリカと中国は、人工知能の軍事応用において、明確に異なる発展路線をたどっている。アメリカは人機協働と人間の意思決定の代替不可能性を重視する。一方、中国共産党は技術窃取と機械への過度な依存によって優位に立とうとしている。この違いは、将来の戦争のあり方を左右する可能性がある。  

2026年4月16日、米ワシントンD.C.のシンクタンク「アメリカ第一政策研究所は、議会に対し「中国共産党によるアメリカの人工知能技術の窃取」に関する詳細な調査報告を提出した。同報告は、中国共産党が最先端のAI能力においてアメリカに約7か月遅れていると指摘すると同時に、国家主導のもと違法手段によってアメリカの先端技術を大規模に取得していると結論づけている。これは通常の技術・経済競争の域を超え、アメリカおよび同盟国の国家安全保障を直接脅かすものである。  

例えば、2026年4月に中東で発生した紛争では、イラン政権が中国共産党のAI技術を搭載した無人機を用いて米軍基地を攻撃した。これらの技術の中核アルゴリズムには、アメリカから流出した基礎研究が用いられていた。  

▶ 続きを読む
関連記事
国家は永遠ではなくとも、先人から受け継いだ伝統文化や祈りを次代へ手渡す責務は残る。東西の古典や思想を手がかりに、国家崇拝や排外主義に陥らない健全な祖国愛のあり方と、私たちが果たすべき務めを静かに問い直す論考
米中首脳の公式晩餐会には米国の著名経営者が出席した一方、公表名簿に中国企業の経営者は見当たらなかった。筆者は米中対立や党の統制、経営者を取り巻くリスクから、その背景を読み解く
米中首脳会談後、双方が公表した文書には関税やAIを巡る説明に違いが残った。米側だけが記した事項もあり、台湾問題については双方とも言及していない
トランプ大統領が習近平を空港で出迎えた異例の対応。厚遇の一方、米軍基地では軍用機も並んだ。交渉の場づくりから国力の誇示、過去の歓迎への返礼まで、その狙いを五つの側面から読み解く
米宇宙軍とSpaceXが軌道データの共有で合意。スターリンク衛星の観測データと軍の高精度な情報を組み合わせ、宇宙ごみや衛星の動きをより詳しく把握する。将来的な軍事利用も視野に入る