続く文化遺産の焼失 弘法大師が開山した宮島弥山の霊火堂全焼
20日午前8時30分ごろ、広島県廿日市市の世界遺産・宮島の弥山山頂付近にある霊火堂で火災が発生し、建物が全焼した。消防車8台などが出動し、火は約2時間後にほぼ消し止められたが、霊火堂と隣接する離れが全焼した。けが人はいなかった。警察と消防が詳しい出火原因を調べている。複数のメディアが報じた。
霊火堂は、真言宗御室派大本山・大聖院が管理する仏堂である。不動明王をまつる不消霊火堂では、大同元年(806年)弘法大師空海が100日間にわたり求聞持修法を行った際に焚かれた護摩の火が、以来1200年間燃え続けており、霊火「消えずの火」として今に伝えられている。
この霊火は単なる宗教的象徴にとどまらない。明治34年(1901年)に操業を始めた八幡製鉄所の溶鉱炉の種火になったとも伝えられ、広島平和記念公園の「平和の灯」の火もここから採火されている。戦争の惨禍を超えて受け継がれてきた「火」の連続性が、この小さな堂に凝縮されていた。
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