原子力発電所の冷却塔から蒸気が立ち上る資料写真(Andrew Caballero-Reynolds/AFP via Getty Images)

米原子力ルネッサンスの幕開け 次世代炉の普及を阻む「規制の壁」は崩れるか?

トランプ米大統領が「原子力エネルギー革新・近代化法(NEIMA)」に署名してから7年以上が経過した。原子力規制委員会(NRC)がその規定を施行するための最終規則を策定するのに、(バイデン政権下の4年間を含め)丸7年を要したことになる。

新規則「パート53」は、これまで数十年かかっていた審査を18ヶ月以下に短縮することを目指している。リベラル派のワシントン・ポスト紙でさえ、この緩和策がトランプ大統領の掲げる原子力産業の活性化を促進し、競争力を強めると肯定的に報じた。同紙は、この進展が「誰にとってもプラスになる」と結論づけている。

従来のNRCの許認可審査プロセスは、ウェスチングハウス社のAP1000のような軽水冷却炉を前提に構築されており、それらの設計に特化した規範的な安全要件が含まれていた。現在計画・建設されているあらゆる規模の次世代原子炉に向けたものではなかったのである。

▶ 続きを読む
関連記事
米中間選挙後、米国とイスラエルがイランへの大規模攻撃を再開する可能性が浮上。72時間の集中攻撃やナタンズ近郊の地下核施設が焦点となる中、イランは周辺国との外交交渉を進める一方、ホルムズ海峡封鎖やミサイル攻撃を切り札としている
米露中首脳会談の背景やウクライナ和平の現実、そして身勝手なダブルスタンダードを続けるヨーロッパに対するトランプ政権の冷徹な現実主義を解説した論考
中共の五中全会を前に、全国政協副主席の胡春華が重要会議を欠席し、失脚説や家族の連絡途絶説が浮上した。中共内部関係者は体調不良が理由だと説明する一方、政治的復権は困難との見方を示した
米軍が2026年の部隊配置を見直し、インド太平洋地域で中共軍への対抗を強化。第1列島線を重視し、日本・フィリピンとの連携や長距離ミサイルの配備を進めている。台湾有事を見据えた米軍の戦略とは
ノーベル経済学賞は、理論の正しさを保証するものではない。景気変動を抑える政策に目を奪われるあまり、その根本原因を見失っていないか。筆者はオーストリア学派の視点から、金融緩和が生むゆがみと経済学の本質を問い直す