3月23日、米テネシー州メンフィスで開かれた「メンフィス安全対策タスクフォース」の円卓会議で演説するトランプ大統領 (Roberto Schmidt/Getty Images)

イラン戦事で実態露呈か トランプ氏「中露装備は全く役に立たず」

中国製の軍事装備が今年、米軍によるベネズエラやイランでの軍事行動の中で機能不全を露呈した。トランプ米大統領は3月20日、米海軍に対し、イランでの戦闘においてロシア製や中国製の装備は「全く役に立たなかった」と述べた。専門家は、中国共産党(中共)の兵器の信頼性に大きな打撃となる可能性があると指摘している。

トランプ氏は同日、ホワイトハウスで行われた「コマンダー・イン・チーフ・トロフィー」の授賞式に出席した。米海軍兵学校のフットボールチームに向けた演説の中で、イランに対する軍事行動が極めて順調に進んだと強調した。また、イラン海軍は壊滅したとの認識も示した。

さらに、「彼らは多くの優れた装備を持っている。ロシア製装備や中国製の装備。それらは我々に全く機能しない」と述べ、「世界に米海軍や米軍に打ち勝てる力は存在しない」と語った。

台湾国防安全研究院の謝沛学副研究員は、この発言は典型的なトランプ流の誇張された表現だとする一方、「これは厳しい戦場の現実を反映している。つまり、今回のイランへの攻撃は、中露が輸出する装備が、米軍の第五世代戦闘機を中核とする高度な電子戦体系に直面した際、深刻な欠陥を抱えていることを露呈した」と指摘した。

中国製装備は、今年の米軍によるベネズエラやイランでの作戦で機能不全に陥っている。

ベネズエラに配備された中国製のJY-27A対ステルスレーダーは、F22やF35などのステルス戦闘機を遠距離で探知できるとされていた。しかし、米軍の航空機150機以上が領空に進入し、マドゥロ大統領を拘束した際、同システムは全く反応しなかった。

一方、イランの防空システムやレーダー、ミサイル基地などは、昨年6月の「12日間戦争」で大きな被害を受けた。複数の報道によれば、停戦後、イランは「石油と引き換えに武器を調達する」形で、中国からHQ9B長距離防空ミサイルと関連レーダーを急遽導入した。

HQ9Bは中共の比較的先進的な輸出用防空システムの一つで、高高度の脅威や一部のステルス目標に対抗できるという。しかし、2月末のアメリカとイスラエルによる「壮絶の怒り」作戦では、このシステムは米軍の精密攻撃を阻止できず、複数のイラン高官が防護施設内で死亡した。

アメリカ在住の時事評論家、藍述氏は、「中共の対ステルスレーダーはアメリカの第五世代戦闘機を探知できていないことが見て取れる」と指摘した。「遠距離防空ミサイルについても、イランやベネズエラがこの種のミサイルを発射したという記録は確認されていない。これが何を意味するのか。探知すらできないなら、発射など論外だ」と分析した。

一方、昨年5月の印パ衝突では、パキスタンが中国製の殲10戦闘機でインド空軍最先鋭のフランス製「ラファール」戦闘機を撃墜したと主張した。当時、中共の軍需産業の発展と将来の輸出に注目が集まった。しかし、今年の2つの実戦はその評価に影を落とす結果となった。

謝氏は、武器の実戦での実績が軍需輸出に与える影響は極めて大きいと指摘する。1991年の湾岸戦争では、イラク軍が使用したソ連製装備が米軍に対して圧倒的な劣勢を露呈し、ロシア製兵器の信頼性が大きく損なわれた例を挙げ、中共も同様のリスクに直面しているとの見方を示した。

さらに、「主要な潜在顧客は、防空システムを調達する際、中国製品が宣伝している『ステルス対抗能力』という売り文句に対してより慎重になるだろう」と述べた。

また現在の戦況について、「B52爆撃機やA10攻撃機といった旧式の機体でさえ、イラン上空を自由に行き来できている。この光景自体が、中国製防空システムの評価を最も直接的に損なう負の宣伝となっている」と分析した。「コストパフォーマンスを重視していた顧客も、より確実性の高い西側兵器の導入に傾く可能性がある」と指摘した。

こうした中、中共の軍需産業では腐敗問題も深刻化している。2024~26年にかけて、少なくとも26人の軍事企業の現職または元幹部が調査を受け、あるいは免職された。中国の十大軍需企業のほぼすべてに波及している。

さらに、中国工程院では、軍事分野の院士3人の名前が公式サイトから削除された。うち2人は、今回の実戦で弱点が露呈したレーダーやミサイル技術の分野を専門としており、もう1人は核兵器分野の専門家だった。

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