2024年6月6日、ロッキード・マーティン製の米軍のF-35ライトニングII多用途戦闘機が、ドイツのラムシュタイン空軍基地にて運用された(Thomas Lohnes/Getty Images)

イランにおける米国の成功は世界中の独裁者への警告

■論評

イランの最高指導者アヤトラ・アリー・ハメネイ氏の排除は、CRINKS(中国、ロシア、イラン、北朝鮮)として知られる、主に非公式のパートナーシップに亀裂を生じさせた。このパートナーシップの他の国々は、民間の支援はもちろん、軍事支援に至ってはなおさら、イランに物質的な援助を提供していない。彼らの支援は最小限にとどまり、主に国連のような場での修辞的な姿勢表明に限られている。イランに対する軍事的成功は、ベネズエラのニコラス・マドゥロ大統領の拘束やシリアのアサド政権の打倒に続いて、ほどなくして起きたものであり、世界中の独裁者に対する警鐘をますます大きく鳴らしている。もし米国に敵対すれば、安全ではいられないのである。

パートナーからの支援の欠如は、CRINKSだけでなく、イランが参加している他の二国間・多国間の権威主義体制主導のグループにとっても戦略的打撃だった。2016年、習近平は中国とイランが「包括的戦略パートナーシップ(CSP)」を結ぶことを提案した。2018年ごろには、イランは中国の「一帯一路構想に参加した。これは主として、西側の経済的「覇権」に対抗することを目的とした貿易・投資の枠組みである。

▶ 続きを読む
関連記事
中共が加える力が大きくなるほど、日本で生じる反作用も大きくなる。これまでのところ、中共は望みを実現できていないばかりか、逆に少なくとも6つの悪影響をもたらした
外交では、握手と署名が「決着」を意味するとは限らない。同じ合意を、一方は和平と見なし、他方は次の一手のための時間と見ることがある。トランプと習近平は、本当に「同じ取引」をしているのか
米中首脳会談は中国優勢との見方を覆し、米国の圧倒的勝利と分析。OpenAIの暴走騒動や米中AI開発競争の激化、米「AI軍」創設宣言が力関係を一変させ、中国を交渉の場へ追い込んだ舞台裏に迫る
中国共産党では第21回党大会に向けた人事が動き始めている。高級幹部の高齢化と世代の断層を背景に、1970年代生まれの幹部が中央委員会にどこまで進出するのか。習近平体制の人事と有力候補を分析
聖書の「バベルの塔」の物語を手がかりに、AI開発競争を考察。技術や資本の集中、共通基盤への依存、競争から取り残されることへの懸念など、現代のAI開発と物語に共通する構図を探る