2026年2月28日、米軍艦艇が「壮絶な怒り」作戦の一環としてトマホーク巡航ミサイルを発射し、イラン国内の標的を攻撃した(米中央軍の映像より)

革命防衛隊司令官が死亡 イラン防空中枢に打撃

アメリカ軍中央司令部が3月12日に公開した映像によると、イラン革命防衛隊のイスマイル・デガン空軍司令官とその家族が攻撃を受けて死亡した。イラン当局もその後、この情報を確認した。イラン軍の重要人物とするデガン司令官の死亡は、同国の指揮中枢に大きな打撃を与えたとみられる。

またアメリカ軍中央司令部は、アメリカ軍のKC-135空中給油機1機が同盟国の領空内で事故により墜落したことを確認した。現在も捜索救助活動が続いている。

ミサイルが飛来し、標的を正確に攻撃する。中央軍が公開した動画では、イランの複数の軍用機が瞬時に炎上する様子を確認している。これはアメリカ軍がイラン海軍への攻撃に続き、空軍に対する打撃の強化を示すものだ。

イラン側は同日、イラン革命防衛隊のデガン空軍司令官が妻と子供2人、さらに親族1人とともに、イラン中部の都市アラクで攻撃を受けて死亡したと発表した。

デガン司令官は空軍トップとして、中東のアメリカ軍基地やイスラエル領内に対する長距離攻撃の調整に関与していた。その死亡は、革命防衛隊の指揮体系に対するさらなる打撃となるとみている。

さらに複数の情報筋によると、イラン南西部の戦略拠点アフワーズでは同日、激しい爆発が相次いだ。標的は革命防衛隊のドローン基地や警察拠点、さらにバシジ民兵の治安施設だったという。分析では、米イスラエル連合軍がイランの重装備部隊を破壊するだけでなく、「機能停止を狙った」攻撃によって体制維持の治安ネットワークを弱体化させようとしているとの見方もある。

同日、イスラエル国防軍は、米イスラエル連合軍がイランの核関連施設タレガン第2基地を攻撃したことを確認した。衛星画像で建物に3つの大きなクレーターを確認している。専門家はアメリカ軍がGBU-57大型地下貫通爆弾を使用したとみている。

3月12日時点でアメリカ軍は、「壮絶な怒り作戦」により約6千か所のイラン関連目標を破壊したと報告し、また撃沈したイラン軍艦艇や機雷敷設艦は計90隻を超えたとしている。

同時にイスラエルは、イランの代理勢力であるヒズボラに対しても新たな攻撃を実施し、イスラエル軍は、アブ・ダール・モハンマディを含む3人の幹部を殺害したと発表した。モハンマディは、革命防衛隊がレバノンの首都ベイルートに駐留しているミサイル部隊の作戦司令官で、ヒズボラとイラン政権の連携を担う中心人物だ。

また、これまで公の場に姿を見せていなかったイランの新指導者モジタバ師は12日、国営テレビを通じて初めて声明を発表した。声明ではホルムズ海峡の封鎖やアメリカ軍基地への攻撃を示唆し、強硬姿勢を示した。

同日、イランのドローンはクウェート、イラク、アラブ首長国連邦、バーレーン、オマーンなどの上空にも侵入し、攻撃を行った。さらに複数の商船が攻撃を受け、イラク近海では2隻のタンカーが爆発炎上した。革命防衛隊はその後、これらの攻撃への関与を認めた。

関連記事
中共はホルムズ海峡封鎖危機下で、イラン南東ジャスク港の「裏口」ルートを使い原油を密輸。影の船団がAIS停止で監視逃れ、中国へ大量流入。米イスラエル攻撃中も輸入継続、戦略備蓄強化
イランによる近隣アラブ諸国へのミサイル・ドローン攻撃について、ヘグセス米国防長官は「重大な過ちだった」と指摘した。攻撃は逆にアラブ諸国を米国側へ接近させ、基地提供など協力拡大につながったとの見方を示した。
ホルムズ海峡の封鎖が深刻化する中、原油価格が反発。アナリストはエネルギー・ショックが肥料や食料にも波及する恐れがあると警告している
ブルームバーグは3月11日、関係者の話として、イランが仲介国に停戦条件を伝えたと報じた。アメリカとイスラエルが今後イランを攻撃しないとの保証が必要だという