(大紀元)
~教育熱心なパパ・ママへ〜

こころコラム|愛という名の執着

立派に育てたい。

その思いは本物。でもそれは、愛?それとも、不安?

子どもを立派に育てたい。

困らない人生を歩ませたい。

できれば失敗の少ない道を選ばせたい。

だから厳しくする。

習い事を増やす。

少しでも多くの「正解」を植え付けようとする。

でも気づけば、互いに苦しい。

家の中に小さな緊張が積み重なっていく。

「このままでいいのかな」

「ここで手を緩めたら、後悔するかな」

愛しい我が子だからこそ、手放せない。

でも、握りしめすぎている。

つぶしてしまいそうで、そして自分も壊れそうになる。

ここまできたら、一度止まろう。

これ以上、無理して走っても、きっと良い結果にはならない。

 

「理想のレール」

私もかつて、

母が敷いたレールの上を歩かされていた。

上流社会へ。

人に好かれる術を身につけて。

周りが羨む人生へ。

それは母なりの愛だった。

疑いようのない、本気の願いだった。

でも私は、苦しかった。

好きな人と、自由に生きたかった。

結局、自分の道を選んだ。

それが正解かどうかはわからない。

そもそも人生に正解なんてない。

でも、自分で選んだ。

だから後悔はしていない。

そして今は、母に感謝している。

歩かなかったあのレールも、

確かに愛だったのだとわかるから。

もしかすると、

親が敷くレールは、恐れから生まれる。

失敗させたくない。

傷つけたくない。

不幸になってほしくない。

その怖さが、

いつの間にか執着に変わる。

そして気づけば、

自分も同じことをしている。

 

(大紀元)

 

理想の人生のレールを敷いてくれた親は今、もういない。

だから何でも、自分で越えていくしかない。

でも苦しいとき、

思い出すのは、親の愛だ。

それがあるから、

また立ち上がれる。

では、もし私がいなくなったら。

子どもは何ができるだろう。

自分を信じられるだろうか。

転んでも立ち上がれるだろうか。

「愛しているよ」という言葉は、ちゃんと届いているだろうか。

本当に、届いているだろうか。

きっと困ることはたくさんある。

でも、それでいい。

全部を親が先回りしたら、成長する力を奪ってしまう。

転んだほうがいい。

挫折も経験したほうがいい。

打たれ強い子になってほしい。

自分で転び、自分で立ち上がる。

その姿を、

少し離れたところから、

そっと見守ればいい。

 

(大紀元)

 

子どもの人生は、その子のものだ。

その子の魂の道は、その子自身が歩く道。

幸せになっても、不幸に転んでも、

そこにはその子にしか越えられない課題がある。

親が全部を背負うことはできない。

全部を決めることもできない。

技能はあとからでも身につく。

知識も必要になれば覚える。

社会の荒波に揉まれれば、人は強くなる。

でも、「自分は愛されている」という感覚だけは、

幼い今しか、深く根づかない。

立派になるより先に、

人にやさしく、

何度でも立ち上がれる子であればいい。

そして伝えよう。

ママが敷いた理想のレールは、あなたを愛しているからこそ敷いたもの。

でも、そのレールを歩かなくてもいい。

あなたは、自分で道を選んでいい。

私にできることは、「愛しているよ」と伝えること。

何度でも。

しつこいくらいに。

いつか私がいなくなり、

その子がふと私を思い出すとき、

あの言葉が、心のどこかに残っていればいい。

人生で苦難に遭ったとき。

絶望しそうになったとき。

「私は、愛されていた」そう思い出せるように。

 

「今を抱きしめて」

人はつい、

この生活がずっと続くような気がしてしまう。

朝が来て、

ごはんを作って、

叱って、笑って、

また明日も同じように続くと。

でも命は、永遠じゃない。

子どもも、いつか巣立つ。

小さな手は、やがて大きくなる。

抱きしめられる時間は、思ったより短い。

今はまだ抱きしめられる。

目の前で、元気に息をしている。

いま、そばにいられるこの時間を大切にしよう。

いつか手を離す日のために、

いまは、そっと抱きしめていよう。

 

(大紀元)
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