唾液でわかる膵臓がん 27種の微生物が示す危険信号
将来的には、簡単な唾液検査で膵臓がんのリスクを予測できる可能性があります。研究チームは、口内に存在する特定の細菌群が、最も致死率の高いがんの一つである膵臓がんの発症リスクを3倍に高めることを突き止めました。その中には、歯周病を引き起こすことで知られる微生物も含まれています。
『JAMA Oncology』に掲載された最近の研究では、2つの大規模な疫学調査に参加した12万2,000人の唾液サンプルを分析し、約9年間にわたって追跡調査を行いました。その期間に445人が膵臓がんを発症しました。
マイクロバイオーム全体をスキャンした結果、研究者たちは膵臓がんと関連する21種類の細菌種を発見しました。そのうち、8種類はリスクの低下に、13種類はリスクの上昇に関連していました。
関連記事
「年を取ると役目を終える」と考えられてきた胸腺。しかし最新研究で、この小さな臓器が寿命や免疫、がん治療の効果に深く関わる可能性が見えてきました。健康寿命を左右する驚きの新常識を解説します。
「肉はがんに悪い」は本当なのか――。最新研究から見えてきたのは、“肉そのもの”より調理法や加工の影響でした。健康的に肉を楽しむための意外なポイントを解説します。
がんは偶然ではなく「積み重ね」で起きる——その仕組みと、日常習慣でリスクを抑えるための具体的なヒントをわかりやすく解説します。
がん治療に新たな可能性――改造した細菌が腫瘍の内部で増殖し、がんを内側から分解するという研究が進んでいます。無酸素環境を利用した革新的な治療法とは何か。最先端の合成生物学が切り開く新しいがん治療の可能性を紹介します。
がん治療は臓器別から「遺伝子別」の時代へ。NGSによる遺伝子検査は、がんの弱点を見つけ、新しい治療の可能性を開く重要な手段です。がん種横断治療の仕組みとその意義を解説します。