中国の王毅外相(中央)は、2024年7月23日、北京の釣魚台国賓館で行われた「北京宣言」の調印式で、パレスチナ各派のメンバーと集合写真を撮影した Pedro Pardo/Pool/AFP via Getty Images
なぜ北京はこの戦争を絶好の機会と見なすのか

ガザの悲劇を「好機」に変える中国 中東から仕掛ける米主導秩序の解体工作

評論

イスラエルとハマスの間で戦争が勃発した際、世界の耳目は目下の危機に釘付けとなった。最初の数日間、世界の関心と共感はイスラエル側の犠牲者に向けられていた。しかし1週間ほど経つと、世界の共感はガザ地区に住む人々や、ハマスの大義へと急速に移り変わっていった。

しかし、この戦争の全期間、そして幾多の和平工作を通じて、中国共産党(CCP)はこの紛争を「解決すべき問題」としてではなく、「自らの世界的影響力を拡大する好機」として捉えてきた。中国は、この地域の政府との貿易・金融面での結びつきを武器にハマスへの支持を強め、それによって中東およびイスラム圏全体における自国の威信を高めると同時に、アメリカとイスラエルの地位を低下させる機会であると見なしているのだ。

▶ 続きを読む
関連記事
カザフスタンで中国のウイグル強制収容所に抗議した活動家19人が、中国の外交圧力により刑事訴追された。経済・外交協力を背景にした「越境弾圧」の実態と、法の支配を揺るがす中国のの影響力を露わにする
情報筋によると、中共税関当局は通関業者に対し、「NVIDIAのH200チップは中国への輸入を許可しない」との通達を出した
中国共産党系のハッカー集団「ムスタング・パンダ」が、マドゥロ大統領拘束という時事ニュースを餌に、米政府当局へフィッシング攻撃を仕掛けた疑いが浮上
中国インフルエンサー「落日海盗」が海外軍事系インフルエンサーを月4万ユーロで勧誘、中共の「見えないプロバイダー」戦略を暴露。自然な印象操作で台湾の士気低下を狙う巧妙な手法。専門家は中立を装った心理戦と警鐘を鳴らす