中共軍機 空自機にレーダー照射 小泉防衛相が厳重抗議
防衛省は6日、沖縄本島南東の公海上空で、中国共産党(中共)軍の戦闘機が航空自衛隊の戦闘機に対し二度にわたりレーダー照射を行ったと発表した。 小泉進次郎防衛相は「航空機の安全な飛行に必要な範囲を超える危険な行為だ」と強く非難し、中国側に対し外交ルートなどを通じて厳重に抗議し、再発防止を厳重に申し入れたことを明らかにした。
防衛省によると、6日午後4時半ごろ、沖縄本島南東の公海上空で、中共海軍の空母「遼寧」から発艦したJ15戦闘機を警戒・監視していた航空自衛隊のF15戦闘機が、断続的なレーダー照射を受けた。 その後、午後6時半過ぎにも、別のF15戦闘機が同じ空域で中共軍機からレーダー照射を受けたといい、いずれのケースでも自衛隊機や搭乗員に被害は確認されていない。
火器管制レーダー(fire-control radar)は、対空ミサイルの精密誘導に用いられ、照射された機体にとっては即時攻撃の可能性を意味する。合理的な理由なく継続的に照射すると、パイロットに回避行動を強いる上、センサーで検知された場合に誤認や反撃を誘発しやすい。
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