キヤノン(Shutterstock)

キヤノン 中国広東省の工場閉鎖 プリンター市場縮小

中国経済の減速と中国共産党(中共)政権による統制強化を背景に、日本の大手メーカーが中国事業を縮小し始めている。映像・情報機器メーカーのキヤノンは今月、中国中山市にある工場を閉鎖し、全従業員との労働契約を解除した。中山工場は中国におけるレーザープリンター生産の中核拠点だったが、閉鎖を機に日本企業の「脱中国」の動きがさらに進むと指摘する。

広東省中山市にある「キヤノン(中山)オフィス機器有限公司」(以下、中山工場)は最近、全従業員に通知を出し、レーザープリンター市場の縮小などを理由に生産・事業活動を終了すると発表した。この通知を受け、11月24~28日、工場は臨時休業に入り、この期間に会社側と労働組合か協議を行った。

12月1日には正式な補償案が提示され、一部従業員は退職証明書の写真をSNSに投稿し、工場で過ごした年月への惜別の思いをつづった。投稿内容によれば、補償は中共政府の労働法に基づく基準を大幅に上回る手厚いものであったという。

▶ 続きを読む
関連記事
中共は、海外信託への資産移転、運用益、清算益を課税対象とする新ルールを発表。税率は20%で、過去の未納分も90日以内の申告を求める。香港の保険商品にも課税が広がると指摘
中国の自動車市場で、合弁・外資系ブランドのシェアが2026年6月に24.5%まで低下した。中国系ブランドは上半期に71.8%を占め、日米独メーカーは販売が大幅に減少。EV転換の遅れや海外サプライヤー依存が背景にある
フォーチュン中国500強で国有企業の支配力が一段と拡大。不動産大手は順位急落・脱落が相次ぎ、中国経済の構造転換とAI偏重戦略の実態が浮かぶ
中国の土地収入が前年同期比3割超減と急減。印紙税は倍増するも穴埋めには程遠く、地方財政は深刻な資金不足に直面。中央集中も進み、インフラ停滞や統計不信が拡大している
2026年上半期、中国のGDPは4.7%増えた一方、小売売上高は1.3%増にとどまった。都市部の消費低迷、住宅ローンの純減、預金の資産運用への流出、約1億人に及ぶ債務問題から、中国経済の実態を読み解く