2022年6月17日、中国の三つ目の空母「福建号」の進水式が行われた。(Li Tang/VCG via Getty Images)

【紀元焦點】空母就役式に揺れる習近平と中共軍の権力闘争

中国最新空母「福建号」の就役式では、軍高官の異例欠席や報道遅延などが相次ぎ、中国共産党(中共)軍内部で激しい権力闘争が進行している。習近平主導の軍近代化は本当に成功したのか、その裏で起きている粛清や実権移譲を詳細に解説する。

中国の最新型空母「福建号」が正式に就役した。もともとこの就役は、中共軍の近代化を象徴する成果として、国防や軍事技術の発展を誇示する場であり、党首・習近平が「自ら指導し、自ら決断した勝利」として演出する構想であった。

しかし、「強い軍隊を目指す」というスローガンが掲げられた重要式典の背後では、異例の事態が次々に露呈している。宣伝部門の48時間に及ぶ沈黙、軍事委員会で装備を管轄する高官らの集団欠席、さらに政治工作幹部が進行役を務めるという前例のない構成がそれである。結果として、福建号の就役式は中共軍内部の権力闘争の新たな局面を浮き彫りにした。

▶ 続きを読む
関連記事
イタリアからインドネシアへの空母譲渡を機に激変する東南アジアの安全保障を解説。中国の海洋進出に対抗するドローン空母構想や南シナ海・太平洋を巡る米中綱引きの最前線に迫ります
AI業界が求める法規制の裏には、過去の巨大産業と同様に市場を寡占化し参入障壁を築く思惑が潜む。真の危機はSF的破滅ではなく「人間の知性や教育の崩壊」であり、法規ではなく現場での向き合い方が問われている
「世界を一つに」という甘い理想は、いかにして支配や画一化へと変質するのか。「八紘一宇」の光と影、そして現代のグローバリズムがもたらす同質化の脅威を鋭く突く。日本の針路を問い直す、必読の論考
曾祖父から譲り受けた米国債の思い出を機に、難解な現代金融システムの真実に迫るエッセイ。国債やレポ市場、銀行の信用創造、ドルの価値が薄まる本質を、実体経済と市民の視点から平易に解き明かし、財政のあり方を問う
ポルノやゲームなどのテクノロジーが手軽な「報酬」を与え、若者が大人の男になるための成長の原動力を奪っている。仮想空間の安楽さから抜け出し、現実の困難や責任に立ち向かう勇気を持つよう呼びかける力強い論考