中共の四中全会の前夜に、9名の上将が失脚した。学者たちは、中共軍の高層権力構造が非常に脆弱であり、誰が中央軍事委員会に入っても崩壊の危機に直面する可能性があると指摘している。(Mohd Rasfan/AFP via Getty Images)

中共軍高官の粛清が加速 内部情報筋が実態を明かす

中国共産党当局による軍部高官への粛清が続いている。複数の関係者や海外メディアの報道によれば、現役上将のうち約4割がすでに軍紀委の調査を受けており、多くの案件が今後、軍事検察や軍事法廷で審理される見通しである。

今回の取り調べは、2023年以降続く軍内の紀律検査と人事刷新の延長線上にあり、ロケット軍や戦略支援部隊、装備開発部門の高級幹部らが相次いで捜査の対象となっている。

全国人民代表大会常務委員会は10月28日、張昇民を中央軍事委員会副主席に任命し、前副主席何衛東を免職とした。軍内の権力構造が再び大きく変化を見せた形である。

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